第5話
「…うー…ん…」
「目が覚めた?」
何だ何だ?
何が起こった!?
手が後ろに回ってて左右の親指と両足首を結束バンドで縛られている…
口は布を噛まされている。
殺されるのか?私?学校で!?
てかまだ何もやってないぞ!?
そもそも岩見先輩って何なんだ!?
もしやアンタッチャブルな人だったのか!?
何かのヤバい組織の人間とかか?
急にバイオレンスな展開になってるぞ!?
てかこの人岩見先輩じゃなくて…
荒木先輩…?
「あはは、手荒な真似してごめんねー。まだ授業中だし騒がれると面倒だからとりあえず意識落としたー。」
それはとりあえずで女子大生にする仕打ちか!?
「謙人から佐倉さんの事聞いてさー。君中々面白い人なんだねー。もっと話してみたくなってここに誘っちゃった。」
これは面白い話を聞く人にする対応だろうか?
100%脅してるよね…
「騒がないって約束してくれるなら口は外してあげるけど出来る?」
私は必死でコクコク頷いた。
「まあ騒ぎ出したら今度は腹パンしちゃうかもだけど…ゆるしてね!」
見た目優男なのに色々こえーよコイツ…まず笑顔で女子大生に腹パンするとか言うな。
謙人の忠告は正しかったか…時を戻したい…切実に。
○○○○○○○○○○
「先ずは何故此処に佐倉さんを呼び出せたか…答えはコレ」
と、岩見先輩のスマホを出した。
「ちょっと岩見から無断で拝借しましたー。」
「…」
「なんで、この事は岩見は知りません。ご安心を。」
「はい…」
「で、何で佐倉さんをここに誘き寄せられて、来るのが分かったかはー、謙人に協力して貰って佐倉さんの襟にGPS付けてもらいましたー。」
なぬ!?あいつ…襟触った時か!母上様じゃなかったよ…
「まあ謙人は佐倉さんを説得したかったみたいだけどダメだったみたいだね。GPSの動きでここに向かってるの分かったから返り討ちにしてしまいました。」
いや、私そもそも討ち入りに来てねーぞ。
「まあなんでここまでしたかって言うと、謙人が俺に佐倉さんに頼まれて岩見の事聞きに来た時に佐倉さんの事色々教えてくれたのよ。」
あの野郎…長年の幼馴染をアッサリ裏切りやがって…
「まあ、そんな怖い顔しないでよ。謙人は佐倉さんの事マジで心配してたよ。でね、今までの数々の業績や手口を聞いてね、俺凄く興味持ったのよ。」
「そんな他人から見て面白い事も無いと思いますがね…」
「いやいや、目的を果たすための努力、周到さ、調査能力、手口、執念、本当に凄いと思ったよ!」
「はあ…」
「それをこんなしょうもない事だけに使ってるのが実に勿体無いと思ってさ。」
「褒めたふりしてディスってます?」
「佐倉さんを是非スカウトしたいなあって思ってさ!」
「はい?」
「俺ね、卒業したら探偵になる予定なの。」
「はいぃぃぃー????」
「もう事務所とかも用意しててさ!準備進めてんのよ。因みに親父も探偵だからノウハウやコネは有るよ。是非佐倉さんにその能力を発揮して欲しくてさ。スタッフになってよ!」
意味が分からん意味が分からん意味が分からん意味が分からん
何かアップダウンが激しすぎるんだが…
「あのー…色々状況が目まぐるし過ぎて大混乱してるんですが…質問良いですか?」
「あーごめんごめん、つい置いてけぼりにしちゃって…なーにー?」
「結局、岩見先輩の本命って誰なんですか?」
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