第5話 アルマス大迷宮 1階層。

ピヤレス平原の奥地にアルマス大迷宮は存在する。そこにようやく僕らは着いた。静かな森林の中にひっそりと下に降りる階段があり、重厚な扉を開けたらアルマス大迷宮だ。なるだけ戦闘は避けたいため皆、浄化の聖水を体にふりかける。浄化の聖水とは魔物が一定確率現れにくくするアイテムだ。テオフィル様は僕らを見回し「行くぞ。」と一言だけ呟く。こくりと頷き、重厚な扉を開く。今回のダンジョンフィールドは森と水辺だ。「アシル、罠解除と索敵を頼む」と言われ「うん、分かった」という。まずはスキル、索敵を発動する。目を閉じ、ゆっくりと魔力を細く長く伸ばすようにーー。しかし魔物の反応が、ない。ただ1階層の奥地にかなり大きな反応がある。(動きがない、寝ているのか?)と思い、考えているとテオフィル様に「どうだ?居そうか?いるならどこら辺だ?」と聞かれ、僕は魔物の反応がないことと奥地にかなり大きな反応があること、だけどあまり動きがないことを伝える。すると「よし、ならそこに行こう。皆は俺をフォローしてくれるだけでいい。俺が聖剣ドラゴニルで倒す。」といい先に進み始める。僕はそれを見て嫌な予感を覚える。罠解除をしながら、奥地を目指していると比較的新しい魔物や所々に冒険者だったのだろうか?食い散らかしたように、骸骨や死体がある。それを見て皆、顔を歪ませる。それから奥地を目指して進むと、水辺近くの大きな木の下に一際大きく赤い蛇。目を閉じているが少しでも近づいたり音を立てれば、すぐ気づかれるだろう。テオフィル様は僕らを見て小声で「ガイは僕を守れ、ティニーは回復魔法や支援魔法をかけてくれ、アンジーは最初は身体強化を僕に。」といい、アシルはいつも通り待っていてくれ。と言われ、隠れて待つために浄化の聖水を僕だけにふりかける。それからクリムゾンスネークに向けて歩き始めたのだった。

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