第23話 罠カード発動。落とし穴!1

 

 翌朝、壮真たちは罠のための材料探しを開始する。


「よし、今日は昨日言ったように材料探しだ。まずはロープ代わりになるツルを探す。あと、海の近くに生えているしなりのある木・・・ゾルの木だったっけ?を採りに行くぞ。」


「ツルならあちらにあるぞ。あれは“マバル”という植物で、引っ張っても切れにくい。冒険者がよく荷物を縛るのに使っている」


「おお、ちょうどいいじゃん!」


 サーヤが指差した方向には、太いツルが木々に絡みついて伸びていた。壮真が引っ張ると、確かに強度がある。


「これ、めっちゃ使えるな。日本の山でもこんなのあれば便利だったのに」


「おぬしの国は便利なものが多いのか、少ないのか、よくわからんな」


「まあ、無いから作るってのが発達しているんだろうけどね、どちらがいいか俺もわからなくなってきたよ」


 二人はツルを数メートル分切り取り、束ねてリュックに詰めた。


「じゃあ次はゾルの木だな。」


「ふっふっふっ!ついに私の愛刀チェーンソーんぽ出番が来たのだな。」


 チェーンソーにほほをよせうっとりするサーヤ、それを見て壮真は、


「いつの間に愛刀にしたんだよ。ほほを寄せるとオイルで黒くなるぞ。ああ、言わんこっちゃない。」


 ほほが真っ黒になったサーヤを見て壮真はタオルを渡した。


「ありがとうなのだ。」


 ほほを服真っ黒になったタオルを見てブック利しているサーヤにやれやれッという顔をしながら壮真は海岸へと向かった。


「この木がゾルか。」


「そうだ、この木は非常に折れにくく、しなりがいい、しかも軽い。だから王国では建築木材として重宝されていた。」


「確かに色々使えそうだな。メモしておいて何か考えよう。」


 壮真はメモ帳にゾルの木の特徴を記載しスケッチした。


「よし、サーヤ出番だ。チェーンソーでぶった切れ!」


「よし、任せろ!」


 勢いよくサーヤはレバーを握りチェーンソーを起動させ、ゾルの木の根元に当て木を切っていく。


「うおおおおおおおおお!最高なのだ!この感触!振動!気持ちいいのだ―!」


「よほど気に入っているんだな・・・サーヤ!予備も含めて5本ぐらいほしい。」


「やった、5本も切っていいのか♪任せろなのだ!」


「じゃあ、俺は切った木の枝を切り取って運ぶ準備をするか。」


 壮真は木の枝を切り離し台車に乗せる。


「いやー、台車買っといて良かった。キャンプで使えるようにってオフロード用の台車買ったんだよな。折り畳みで小さくなるキャリーワゴンにしようかと迷って、でもこっちにしといてよかった。」


 壮真は自分の判断を自画自賛しながら作業を続けた。そしてサーヤが5本の木を切り終わり帰ってきた。


「楽しかったのだ!もう切る木はないのか?」


「お疲れさん。もうこれ以上はいいよ。予備の分もあるし、その今切ったやつを処理するから、そこに座って休んでてくれ。」


 そう知って壮真は設置した椅子とテーブルを指さした。テーブルの上にはコップと水筒も用意されていた。


「助かるのだ。のどがカラカラで。」


 喉を潤すサーヤの横で壮真は作業を続ける、てきぱきと動く壮真を見てサーヤは、


「動きに無駄がない、まるで訓練された工作兵のようだな。私の隊にぜひ欲しい・・・」


「褒めらえて悪い気はしないが、これは趣味でやるのが一番でな。すまないが仕事にしたくは無い。」


「好きなことは仕事にしたくないのか?」


「まあ、中には何があっても好きでいられる人もいるだろうが、俺の性格上やりすぎると飽きてくるんだよね。飽きてきても仕事だからやらないといけない。そうなるとそのうち嫌いになるんじゃないかと思って好きなことを仕事にできない。」


「なるほどな、壮真殿はまじめだな。」


「そんなに真面目か?結構適当に生きてるぞ。」


「そこまで真剣に考えれるのは真面目の証拠だ。さて休憩させてもらったし、さっさと運んで帰って罠を作ろうではないか。」


「おう、ちょうど終わったところだから、帰って飯にするか?」


「壮真殿!私は今日もおにぎりが食べたいぞ。」


「おにぎりでいいのか?だいぶ気に入ったな。」


「うむ、米を書き込み喉を通る感触がたまらんのだ!」


「男子高校生みたいな感想だな。まあいいか、わかった特別に大きなおにぎり作ってやる。」


「やった―なのだ。早く片づけて帰るのだ!!!!何をぼさっとしてるのだ。さっさと片付けるのだ。」


「・・・・・やっぱり残念な女騎士だな。」



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