第4話 パーティという物 3
その鳥にはルルと名付けた。
ルルと共に旅をし始めて数日が経ったある晩
森で野宿をしているルミネとその家族と、ルル
「ルル〜ごはんだよぉ!」
ピピーピィ!
「あはは!ルルって変だよね〜腐りかけの野菜ばっか食べてる!あはは」
「ルミネ、お前もご飯食べなさい、今夜はお前の誕生日だからお母さんがナベシカのスープ作ってくれたぞぉ!」
「わーい!ルミネ、ナベシカだいすき!」
ピピ、ピィ
「ル、イ…ネ。ル、ミネ。ダイキ、ダイ、スキ」
「?今だれかルミネのこと呼んでた?」
「何言ってんだルミネ、モタモタしてるとお父さんが食べちゃうぞぉ!がはは」
「いや〜あ!」
そして、、皆が寝静まった頃。
「ル、ルイネ?ルミ…ネ」
「んー?ふぁーあ。、だれぇ?」
「ルミネ、スキ、スキ」
!!
「ルル!?ルル喋れるようになったの?」
「ルミネ、ルミネ、」
「そう!ルミネ!あなたは、ルル!」
「ル、ル、ルル!ルミネ、ルル。ルミネ好き!」
「ふふふ、私もだぁいすき!」
「ルミネェうるさいぞ、早く寝なさい、」
「あっお父さん!ルルがね!喋れるようになったの!」
「そうかそうか、とにかく明日は早いんだから早く寝なさい。」
「そうよ、ルミネ。夜中に変なこと言って悪い子ね」
お父さんもお母さんもまったく信じてくれようとはしなかった。
「ほんとだもん!喋ったもん!もうお父さんもお母さんも大嫌い!!ルル!外でいーっぱい話そ!!」
テントからルルを連れて駆け出すルミネ
「こら!!」
ルミネの父はルミネの腕を掴む
「痛い!やめてよ!お父さん大嫌い!
うわぁあん」
泣き出すルミネ
「ル、ミネ?ル、ル。ギィ、ググゥフシューフシュー!ルミネェェェ!!」
泣き出すルミネを見たルルは、突然狂ったように喋り出した
グチュグチュグチュグチュ!!
!!
ルルの身体が変形し始めた
「ルル!え、ルルどうしたの!?」
「きゃー!」
「う、うわぁ、なんだこれ!」
驚くルミネと両親
変形を終えたルル
その身体はもはや小さな鳥の姿をしておらず
人型の翼の生えた悪魔のような姿をしていた
「ま、魔族。。魔族だ!!逃げろ!ルミネ!」
お父さんがそういうと同時に、お父さんの後ろで怯え、叫ぶ母の声が消えた。
お父さんが振り返るとそこには胸を手で貫かれた母の亡骸があった。
「五月蝿い肉だぁなぁ。」
手を引き抜きながらルルはそう言った
「うわ、う、うわぁぁあ!」
お父さんはルルに向かってそばに落ちていた斧を振りかぶった
「お前が1番悪いんだ、ルミネを泣かせるから」
ザシュッ
お父さんの首が飛んだ
力無く倒れるお父さんだったもの
当の私は腰が抜けて座り込んでいた
「ルミネ。お前を泣かせるヤツはルルが殺した。俺のおかげでお前は助かった。一緒に来い
お前を守れるのはルルだけだ」
ルルは私に手を差し伸べた
私は涙を流しながら首を振ると
ルルは少し怪訝な顔をして言った
「まだ力が充分ではない、力が戻ったらお前を呼ぶ、必ず。」
そう言うと、ルルは私に手を向け、魔法を打ち込んだ。
ルルが去った後、
私の胸に紋章が刻まれていた。
それが契約紋だということは
少ししてから知った。
それから数年、私は冒険者になった。
私は4人パーティを組んでいた。
半年前のある夜。
ドグン!ドグン!
「ぐ、ぐあぁ!ああ゛ぁあ!」
「ルミネ!大丈夫か!どうしたんだ!」
駆け寄る仲間達
「わ、分からない、急に胸が!ぐぁあ!」
「なんだってんだよ、どうしたんだよ」
時間が経ち、痛みが治った頃。
同じ話をかつての仲間達に話した。
「お前気味わりぃよ。お前に関わってたら俺たちもどうなるか分からない。パーティを抜けて勝手にやってくれないか」
「魔族なんかと関わりたくないんだ。すまないルミネ。」
「ごめん。俺は身の丈にあったモンスターを狩って平穏に生きたいんだ。」
所詮、他人。危険にわざわざ突っ込むようなことをする方がイカれてる。
そうだよね。普通に考えて、こんな女、厄介者でしかないよね。。
「はぁ。話したわよ。分かったでしょ?相手は魔族。私は1人でやるの。力も付けた今ならルルとだって。私1人で!無理して協力するなんて言わずに、2人でまた仲間探して楽しくやってよ!」
涙を流しながらカイトとトウリに叫ぶルミネ
「はぁ〜ん魔族かぁ。強そうだけど、
まぁやるか!俺だって強くなってるしデリンジャーの時みたいに3人ならワンチャンない?」
アホそうな顔をしているカイト
「魔族とは、これはまた。ついに僕の聖剣カリバーン⭐︎っが!真の力を発揮する時が来たのだね!」
この前鍛冶屋で
15000ゴールドで売ってたぞそのロングソード
「何言ってるの!言ったでしょ!あなた達が戦う理由なんてないじゃない!早く帰ってよ!」
「戦う理由?あるじゃん。仲間が泣いてる!」
「フフ。カイト。エクセレント⭐︎」
…
「ほんと、バカ」
涙をボロボロと流しながら笑うルミネ
「さて、行きますか!」
「あぁ。」
「ぐすん。。うん!お願い!」
…
どこに?行けば、、?
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