第3話 パーティという物 2

「夜までには、帰りたい所だね⭐︎」


…。


カイトは制御の足枷を付け、ギルドに向かった



場面は変わり、夕焼けの中で

クラリス王国北側の森にて犬型モンスター、

マッドドックの討伐クエストをしているカイト達


「はぁ!」キン!


マッドドックの引っ掻き攻撃を剣で受ける

ルミネ


「フッ⭐︎犬っ犬っ!犬コロごときが僕に勝てるかな!」


ガギン!ザシュッ!


長剣で牙をいなし、マッドドックの胴体を斬る

トウリ


「うおぉー!イテテ!おら!!」


ザクッ


キラーマンティスの形状変化を使用し、

マッドドックに腕を引っ掻かれながら

鎌でなんとか仕留めるカイト



ステータスがアップしました。


HP 150→180

防御力130→160



「はぁあ。勝てたぁぁ。1人でも勝てたぁ!」


「お疲れ様、カイト、ちゃんと成長しててすごい!」


ルミネは自己肯定感を上げてくれる言葉をちゃんと言ってくれるから好きだ


「フフッ苦戦してたみたいだけどね⭐︎」


トウリムカツク。


「しかし。もう辺りは闇に包まれようとしているな。カイト。もう我が国に戻るとしよう」


「お前の国じゃねーだろ!って、確かに暗くなってきたな、もう夜だし帰ろう。ね、ルミネ」


そう言ってルミネの方を向くと



ドクン!!




「ふぐぅ!がぁあぁあ!!」


!?


突然ルミネが苦しみ始めたのだ



「ど、どうした!ルミネ!大丈夫か!!」



ドグン!ドグン!

「うぅう!あ゛あ゛あ!」


「まずそうだ。カイト、すぐに国に連れて行こう。君がおぶって走ればすぐだろう。」


「あぁ!ルミネ!頑張れよ!すぐ医者に連れてくから!!」


カイトはルミネを背中に乗せた



お、重ぉ。鎧のせい?重ぉ。、


冷や汗をかきながらなんとか足踏みを始めるカイト。


「カイト。。もう、、大丈夫だから。。」


苦しそうな引き攣った笑顔でルミネが言った


ルミネを降ろし、回復薬を飲ませるカイト


「大丈夫か?ルミネ、なにがあったんだ?」


ルミネに尋ねるカイト


…。


「見てもらった方が早いと思うわ。」


そう言い、ルミネはゆっくりと鎧と上着を脱ぎ始めた


る、ルミネさん!?


カイトはそう思いながらがっつり見入っていた


「これのせいよ。」


ルミネの胸元にはなにやら紋章?のようなものが描かれていた


「これは、契約紋だね。君、、奴隷なのかい?」


トウリが腕を組みながら言った


「ど、奴隷ってルミネが!?え、そうなの?」


困惑するカイト


「いいえ。奴隷という訳ではないの。昔にね。ちょっとあって。でも大丈夫。もう半年くらいずっとこうだから。夜になるとね、少し痛むの、でももう慣れっこよ」


なるほど、だから晩飯誘っても来なかったのか。

そして。まただ、また引き攣った笑顔をしている


「大丈夫な訳ないだろ!!辛そうじゃんか!なにかそれを治す方法はあるんだろ!なんとかしようよ!」


「無理よ。これは私の罪、私自身がケリをつけなきゃいけないの。」


俯くルミネ


そこでトウリが口を開いた


「契約紋は、契約した者が死ぬか、双方が契約 を解くことを承諾したら消えるよ、カイト⭐︎」


「トウリ!余計なことを言わないで!!」


こんなに鬼気迫る表情をするルミネを見たことがない。でも。。


「ルミネ。協力させてくれよ。仲間だと思ってるのは俺だけなのかよ。。」



ルミネは俯きながら話を始めた


「昔、、まだ私が幼い頃、、」





両親は私を連れて、商いをしながら旅をしていた。


色々な土地を自由に回って、草や木、空気の匂いが大好きだった。


「お父さん!お母さん!なんだかあそこにくろーい道がある!」


私はクラリス王国に向かう道中、

草や木が腐り、なにもかもが死んだ道を見た


「あれは。腐王が通った道だ。。間違いない。伝承では腐王が通った道は草や木はおろか、生命は死に絶えるという。」


「お父さん!ふおう?ってなにぃ?」


「はは、ルミネはまだ知らなくていいけど、とってもこわぁいやつなんだぞぉがおー!」


「きゃーあはは」


「あなた、あんまりルミネをからかわないの」


その黒い道は酷く寂しく見えた。


その道を眺めていると、黒い球が私の方に跳ねながら向かってきた。


ぽよんっぽよんっ


馬車から飛び降りて、私はその黒い球を拾いに行った。


その黒い球は私の元に辿り着くと、姿を変え

小さな黒い鳥になった


「わぁ!鳥さん!かわいいねぇ!」


「ルミネ、その鳥どうした?なんかえらく懐かれたなぁがはは」


お父さんも私も、お母さんも、まだその黒い鳥がなんなのか、分かってなかった。


その鳥にはルルと名付けた。

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