カッコいい

 カッコいいとは感電である。つまりは共感、同調意識からなるものが多い。この場合では見た目や態度、行動などがすぐれていて魅力的な場合、第三者がが発する一言でフィーリングが合うといったものから始まる、まるで砂鉄の粒子が磁石に反応して引き合うようにエンパシーが生まれるのだ。

 例を挙げてみよう。わんぱく王国の王子である梨王子だ。

 彼は現在、泣いている。


「うわ〜ん、No〜www!」


 そして彼を追っている集団がいるのだ。


「ナシー!」


 彼の近衛兵のフレッシュ・ピア––––––––『FP』である。

 一方で『FP』を知っている男は逃げているのだ。そして避けている。


「来るな、近寄るな!僕は打ちひしがれている。Shock!」


 彼は顔立ちは整っている。


「ナシー!」


 『FP』達もそれを慕い敬っているのだ。

 しかしながら梨王子は戦いに敗れた。

 魔王シャトーブリアンに……


「Double Shock!」


 彼は性格はそこそこ良い方だ。自己中心的な部分を除けば国民から愛される存在であることは間違いないであろう。それに加えて身なりも整っている。着ている服はいつもアイロンがかけられたスーツに『フルーツ』界のブロンド物の腕時計に品の良いブローチをはめている。

 カッコいいとはまさにこのこと……

 そんな彼も二度目の敗北を味わう。

 魔王の配下であるフィレ肉に戦わずして背を向けた。これは魔王に対しても同じであった。


「Triple Shock!」


 梨王子は毎日歯磨きも朝昼晩欠かさずに磨いており肌のお手入れだって心掛けているものがある。

 だからであろうか……ストーリーを盛りたくなるのだ。つまるところ彼は嘘をついてしまったのだ。


「ナシー!」


 彼を慕う者達に。

 嘘は辻褄が合わなくなりストーリーから脱線するというが梨王子の場合は暴露されたのだ。


「Impact!」


 プリンセス・ラ・フランスという男によって因縁の相手であるフィレ肉と梨王子は対面する形となった。そして目の前でラ・フランスは梨王子の面子を叩き潰すことになる。ラ・フランスはフィレ肉を瞬殺した。


「Danger‼︎」


 彼は逃げた。

 背を向けて逃げたのだ。

 魔王の時も、フィレ肉の時も、そして、この時も……

 カッコいいには別の見解もある。

 カッコいいとは溶けているということ。

 つまりは外見、服装、立ち振る舞いが洗練されていて、見栄えが良いこと。また、誰にでも気軽に接し、マナーが良く、裏表もなく、どんな困難にも立ち向かう姿勢や学び続ける姿勢、自分の行動に責任を持つという意識がカッコいいの主な要素である。

 ここでひとりの勇者を挙げてみよう。


「うーん……うーん」


 勇者スイカはうつつの中うなされていた。

 では、彼の夢の中を少し覗いてみようか。

 ドゥルルルルルン。


「ス・イ・カ・ちゃーん!」


 ヤバいイケメンの亜人のメロンがドアップで投影されていたのだ。


「助けてー‼︎」


 スイカは無重力の中必死になって抵抗していた。

 カッコいいとは足掻きなのかもしれない。

 要するに昔の自分との戦い。スキルアップだ。

 彼らはいずれ立ち上がるだろう。そして己を磨く。

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