第3章:**「最小魔力・最大効果」** ──理論完璧のファイアボール
#### 【転生から11ヶ月目 学園・実技演習場】
魔力が増えれば当然魔法が使えるようになってくる。俺の理論は完璧にマスターしている!そのため、少ない魔力量でも普通の魔法が撃てるようになっていた。魔力を無駄に使って大きな魔法をバンバン撃つのがこの世界の常識だ。俺はその無駄を省いた完全に魔力制御された魔法を放つ…ファイアーボール!ごく普通のファイヤーボールだが消費した魔力量はごく僅かだ!
今日は**1年生全員参加の「魔法精度試験」**。
ルール:
- 30m先の木製標的を**ファイアボールで破壊**
- **魔力消費量×破壊力**で点数化
- 平均消費:**0.8エルド**(直径40cmの火球)
- 貴族上位層:**1.5エルド**(直径80cm、派手)
俺の魔力量:**0.092エルド**(感謝言霊で+0.01ずつ育て中)
普通なら**火花すら出ない**レベル。
演習場、貴族たちの嘲笑が響く。
> 「次、奴隷上がりのありがとう野郎!」
> 「0.09でどうやって標的壊すんだよw」
俺は静かに前に出る。
右手の指先に**ピリッ**と魔力を集める。
**言霊を脳内で1万回ループ**しながら。
---
#### 【俺のファイアボール理論(最終版)】
```
1. 魔力は「圧縮」すれば密度が上がる
2. 酸素は「標的に到達してから」取り込む
3. 爆発は「着弾の0.02秒後」に遅延
→ 結果:**見た目は直径15cm**、でも**破壊力は0.8エルド相当**
→ 消費魔力:**0.007エルド**(理論値)
```
---
#### 【発動】
俺は**詠唱ゼロ**。
ただ一言、心の中で。
「ありがとう。」
**ポン。**
小さな火球が浮かぶ。
直径**15cm**。
まるで**卓球ボール**みたいな可愛さ。
会場が爆笑に包まれる。
> 「なんだあれ!?」
> 「赤ちゃんの火遊びかよ!」
火球はゆっくり飛ぶ。
30m先の標的へ──**着弾。**
**ドゴオオオオオン!!**
標的が**木っ端微塵**。
衝撃波で周囲の砂煙が舞い上がり、観客席の貴族たちが尻もち。
計測器の数値:
```
消費魔力:0.0072エルド
破壊力換算:0.91エルド相当
総合スコア:127.8点(満点100)
```
**学園史上最高スコア更新**。
---
#### 【会場凍りつく】
リリア先生、マイクを落とす。
学部長、眼鏡を拭きながら震える。
貴族上位の**レオハルト**(いつも1.5エルド消費)が顔を真っ赤に。
> レオハルト:「…インチキだ! あんな小さい火球で!?」
> 俺:「インチキじゃない。**無駄を省いただけ**」
> 俺(黒板に書く):
> ```
> 魔力効率 = 破壊力 ÷ 消費量
> 君のファイアボール:0.91 ÷ 1.5 = 0.61
> 俺のファイアボール:0.91 ÷ 0.0072 = **126.4**
> → **200倍の効率**です
> ```
会場シーン…
誰かが呟く。
「…**ありがとうの聖者、マジでヤバい…**」
---
### 新しいあだ名爆誕
- **「最小魔力の魔術師」**
- **「0.007の怪物」**
- **「ありがとうで世界を壊す男」**
---
### 試験後の波紋
1. **実技講師陣、俺に頭を下げる**
→ 「理論を教えてくれ」と土下座
2. **落ちこぼれクラス、全員が「最小ファイアボール」練習開始**
→ 1週間で平均消費**0.05エルド**まで低下
3. **貴族派、完全にキレる**
→ 「平民が派手な魔法を馬鹿にした!」と抗議デモ
---
### 俺の次の目標
> **「魔力0.1エルドで、学園最強の魔法を撃つ」**
> **「ありがとうを1日2万回に増やす」**
> **「筋トレも2倍にする」**
なぜなら──
**基礎に終わりはない。**
---
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます