死にたいと言った君へ

夏宵 澪  @凛

君へ

君は「死にたい」って言った。


その言葉を口にするまでに、

どれだけ悩んで、

どれだけ夜を越して、

どれだけ自分を押さえ込んできたんだろう。

私はそれを計ることも、知ることもできない。


でも、教えてくれてありがとう。

勇気を出して、今日まで生きていてくれて、ありがとう。


きれいごとに聞こえるかもしれないけど、

それでも伝えたい。


君の言う「死にたい」は、

きっとその裏に

「助けてほしい」って思いが隠れているんだと思う。


だから君は、

本当は死にたいんじゃない。


ただ、生きていていい理由を、

生きる理由を、

見つけたくてたまらないんだと思う。


勝手な想像かもしれないけど、

でもそう信じたい。


ずっと真夜中でいいの、

君はそう言うかもしれない。

それでも朝はむごくやってくる。

それでも、この屑みたいな毎日を生きている。

それってすごいことだよ

ずっと頑張っている君に、だから伝えたい。

きみに幸せが訪れますように。


だからさ、なんでもいいんだ。

どんなに小さくても、

どんなに頼りなくてもいい。

「生きていい」と思える理由を、

一緒に探そう。


正直に言うと、

私は君がどんな状況にいて、

何を考えているのか、

全部を知ることはできない。


君を直接救うことはできない。

でもね、それでもひとつだけできることがある。


それは——

私は君の味方でいる、ということ。


声に出さなくても、

行動に移さなくても、

ただ静かに、ここで君を思い、

君の居場所を、言葉の中に作ること。


この文章は、

誰でもない“君”に向けて書いてる。


どうか、

君が少しでも笑える日が来ますように。

どんな夜のあとでも、

朝は必ず来る。

そして、君の頬に光が触れる日が来ますように。


私はただ、

ここにいる。

そして、君の味方でいる。

届かなくてもいい——

ただ伝えたい


今日もお疲れ様

よく頑張ったよ

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