「AIと人間、どっちが良い小説を作れるか?」
知りたいような、知りたくないような……
創作界隈を騒がせる生成AI、スゴいですからね。
しかし、勇気ある作者様は挑まれました。
そのルールが、まさにガチンコ。
まず自分の手で掌編を書きます。
次はAIに、それを要約してもらいます。
最後は要約をプロットとして、AIに掌編を書いてもらいます。
……いやぁ、これは油断できませんよ?
そして、本作は過程のすべて――――二つの掌編と要約が掲載されています。
結果に関しても、作者様が手心を加える余地はありません。
どちらが「良い」と思いますか? という、読者に委ねるスタイル。
なので是非、読んでみてください。
差は明確にあります。
が、はたしてどちらが「良い」のか。感じてみてください。
手に汗、握りますよ。
インターネット黎明期に流行ったもののひとつに、「エキサイト翻訳」を使った再翻訳という遊びがありました。これは「日本語で書かれた文章を翻訳サイトで英訳。その訳文を同じ翻訳サイトで日本語訳する」という単純な遊びですが、当時の機械翻訳の精度故に、時に腹筋が崩壊するような珍訳が爆誕したりしていました。年がバレますね。
そして令和の今、生成AIの能力を確かめるべく、同様の試みに挑んだ作品が本作です。
実験方法は単純明快。
①日本語でオリジナルの作品(エッセイ)を書く。
②それをAIに要約させる。
③その要約内容を元に、AIに作品を生成させる。
いわば人類vsAIの最終決戦(アルマゲドン)。果たして勝利の女神はどちらに微笑むのか?
創作における生成AIの立ち位置について、深く考えさせられる一作です。是非、ご一読を。
あ、元のエッセイが面白過ぎるので、飲食中に読むことはお勧めしません。私は茶を吹きました。