第3話「ポンコツ魔術師の魔導書」
魔導書、これは本来、魔法が書かれているものだ。
それを見て、魔法を習得する者も多い。
だが、リッシュは自分で魔導書を書いている。
リッシュの魔導書、通称バグッターには、彼女がいじって失敗した魔法の全てが書かれている。
そう、他の人に見せないだけで、リッシュは真面目なのだ。ポンコツなだけで。
「いつか伝説の魔法使いになった時、これを世に出して大儲けしますよー!ワハハハハ」
ということで…ギルドに着いた。
ギルドの受付係がやって来た。エルフだ。
(こんにちわ、要件を言ってくださいませっ!)
「待って!!あんた、シュリじゃないの!?」
(え…?もしかして、リッシュ?)
「そうだよ!!久しぶりだね。」
(えへへ、久しぶり)
「学校以来だよね」
(うん!!!!)
「バグ、紹介するね。同じ魔法学校だったシュリ。」
『よろしくお願いします。』
(あ、うん!よろしくね。)
「今、私は冒険者しているんだけど、バグの登録もしたいなって。」
(え?リッシュ、冒険者してんの?)
「うん…!」
(すご!だって、授業中、外に行ってミミズ捕まえてたり、校長室の横になっている柿の実を盗んでたから、退学寸前だったじゃん!)
「黒歴史バラすなぁ〜!」
(じゃ、そろそろ、要件に入ろっか!)
「えっと、この子バグっていいます。」
(魔力は?)
『まだ、測定していません。』
(そっか、じゃあ魔力とかスキルとか測ろ!この水晶に手を乗せてね。)
『はい。』
(少し待ってね〜。)
「ワクワクですな!」
(あ、出てきたよぉ!)
「どれどれ…」
『…なんだろう』
(えーー!?)
『ま、魔力が7236!?』
「は!?バグの魔力がなくて、悲しむ姿見たかったんだけど」
『本音がダダ漏れですよ。』
(魔力7236。スキル風魔法、火魔法、闇魔法、水魔法。レベル72)
「はぁぁぁぁ」
(魔法使いで登録していい?)
「いえ、剣士で。」
『え?』
「いえ、剣士で!!!!!!!!!!」
だって、魔法使いだったら私の立場なくなるもん!
(剣士…?バグ君、いいのぉ?)
『はい、リッシュが言うなら。』
「っしゃぁぁ!」
(お、おっけい。)ヤバイよね???
(じゃあ、剣士で登録します。)
そこからはスムーズに進んでいき…。
「後は、パーティー名だね。2人で組むから…。」
「
『希望的錯誤…。』
(それで登録するね!めっちゃカッコいいな!)
こうして、パーティー名も決まり伝説の勇者パーティーへと真っしぐら…ではなかった。
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