第2話「記憶がない少年」

「この子…誰?」

冒険者しか入れないような森の中。

防具も着ていない、武器も持っていない倒れている少年がいた。

そもそも、生きているのか?


…呼吸も脈もある。

 寝ているのかな?


「おーい!おきてぇ!」

スースー


「よし、あの魔法を使うか!」


「ウォーターボール!」 




ドッカーン ドッカーン ドッカーン




なぜか爆発音が3発聞こえる魔法になるんだよね。

水は、3滴しかでないし…。


『わぁぁぁ、なんの爆発だぁ!?』


「あ、起きた!」


『…???』


「えっと…冒険者じゃなさそうな十歳くらいの子が倒れていて、心配したんだ!」


『さっきの爆発音もあなたが…?』


「そう!」


『あ、起こしてくれてありがとうございます。爆発音は魔法ですか?』


「うん」


『すごい!なんの魔法ですか?』


「えっとね……、ウォーターボールなんだ!」


『へ?』


「いやぁ、あのね、私、魔力が少なくて…魔法をいじって発動させるんだ!だからウォーターボールだけど、変な魔法になっちゃって…」


『すごい!』


「!?」


『すごいです! 魔法をいじって、別の魔法にするなんて! すごい!!』


「、ありがとう! あ、そういえば君は誰なの?」


『僕…?あれ?僕って何者だっけ。』


「…え? さっきの爆発魔法で記憶消しちゃった?」


『いやいや、違うと思います…、多分』


「ごめんよぉぉ、そんな効果があるなんてぇぇ」


『泣かないでくださいよぉ!』


「これから、君はどうするんだい?」


『どうしましょうかね…』


「なら、記憶なくなったのも私のせいだし…私の家に来るかい?」


『いいんですか?』


「うん…記憶消しちゃってごめん」


『あなたのせいとは分からないし…。』


「あ、家に来るなら家族同然だね!自己紹介します!」


『はい。(ポジティブだな)』


「私、リッシュ!好きなように呼んで!種族は、エルフ。人間でいう12歳です!好きな物は魔法とお菓子。冒険者(魔法使い)だけど、どこのパーティーにも属していません。よろしく!」


『はい、リッシュさんよろしくお願いします。』


「堅苦しくなくて、いいよ!」


『リッシュさ…よ、よろしくね。 』


「記憶がないんだよね…。種族も見ただけでは分かんないね。」


『そうだ!冒険者になって、鑑定してもらうのは?』


「GOODアイデア!冒険者じゃないと鑑定してもらえないしね。」


『なるほど!』


「じゃ、冒険者ギルド行こうか!」


『はい!』


「でも、その前に名前つけよっか。名無しの少年、は嫌でしょ。」


『名無しの少年!気に入りまし…気に入ったよ。』


「アハハ…敬語。って、気に入ったのぉ!?」


『はい!』


「いや、それは駄目だよ。う〜ん…あ、私のバグ魔法で記憶なくなったから、バグでいいじゃん!」


『バグ…?なんかその響き嫌だなぁ。』


「名無しの少年は気に入ったのに!?」


『もういいや、こんにちわ。バグと申します。』


「じゃあ、この後、ギルド行こっか。」


『はい!』


ーギルド着 


「えぇぇぇ !?」

『マジカ…』


次回、波乱の予感???

「じゃあ、パーティーの名前は……」

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