第21章:勝利のハーモニー、絆の光 

勝利の喜びがグラウンドを包む。


杏奈が言う。


「先輩たちの絆…私、もっと学びたい。このハーモニーを、私たちが次の世代に繋いでいきたい」


恵美が頷く。


「私も、こんなハーモニーの一部になりたい。過去の弱さなんて、もう怖くない」


遙が笑う。


「君たちなら、絶対響けるよ。このチームは、無限の可能性を秘めている」


結衣、雪乃、奈緒が頷き、絆が新たな音を奏でる。






少し離れた場所で、美咲は一人ベンチに座っていた。


遙が美咲の元へ歩み寄る。


「美咲、大丈夫?」


美咲は遙を見上げ、小さく頷いた。


「遙先輩…私、これからどうすればいいんでしょう…」


美咲の声は、不安に満ちていた。


遙はベンチに腰を下ろし、美咲の隣に座った。


「美咲。あなたは、自分の過ちを認めた。それが、第一歩よ」


遙の言葉は、優しく、そして力強かった。


「これから、一歩ずつ進めばいい。私たちは、あなたを見捨てない」


美咲の瞳から、再び涙が溢れた。しかし今度は、悔恨の涙ではなく、希望の涙だった。


「ありがとう…ございます…」


美咲は深々と頭を下げた。







鈴村が歩み寄る。


「遙、君たちのハーモニー、認めるよ。次は私も仲間と一緒に、最高の音を奏でてみせる」


彼女の瞳に、遙とのライバル関係を超えた、新たな闘志が宿る。


そして鈴村は美咲にも視線を向けた。


「美咲…あなたも、もう一度走りたいと思ってるなら、私のチームに来ない?」


美咲は驚いて鈴村を見つめた。


「鈴村さん…でも、私は…」


「飯屋みたいに利用したりしない。あなたの才能を、正しい方法で活かしたい。一緒に、本当のチームを作ろう」


鈴村の言葉は、真摯で、そして温かかった。


美咲は、初めて誰かから「必要とされている」と感じた。


「…ありがとうございます。考えさせてください」


美咲は小さく微笑んだ。






夕陽がスタジアムを照らす。


遙が静かに呟く。


「不協和音は、ただの失敗じゃない。音がぶつかるからこそ、次に生まれる響きが強くなる。私たちはまだ、途中の旋律の中にいるんだ」


その言葉は、美咲の心に、そして彼女たち全員の心に深く響いた。


美咲は、遙たちの背中を見つめながら、心の中で誓った。


その決意は、美咲の心に、新たな光を灯した。


クロスビートのメロディが、静かにスタジアムに響き渡る。


それは、美咲の新たな始まりを告げる、希望の序曲だった。

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