後悔と現在

@YUICHIRO0625

第1話

中学時代の話だ。

その子は笑った顔が可愛くて。

少し垂れた目尻がチャームポイントの君を僕は好きだった。

比較的家が近かったおかげで、下校の時間を楽しみに学校に行ってたと思う。

いつも学校から帰る時、僕を含めて3人組で仲良く帰ったのを今でも覚えている。

僕・好きな子・男友達の三人だ。

別に三角関係とかじゃないよ。

ただ、一方通行だっただけだよ。

Uターンのない片道切符の恋路だ。

当時の僕は勇気がなかった。

人の目ばかり気にしていたのかもしれない。

たまにバカやっては、一人反省会

下校時は男友達と別れ、2人で帰る時間が何より楽しかった。

ある日の帰り道「好きな子とかいるの?」と勇気を出して聞いたことがあった

返ってきた答えに、僕の恋路が断たれたのを覚えているよ。

「え!いいじゃん!」と心ではない所から声が出た。

好きな子の恋は応援すべきだと、思った。

そこからは、いかに2人をくっつけるかに切り替えた。

その結果2人は晴れて付き合い始めた。

これで僕の夢が叶った。

「良かったじゃないか。夢が叶って」とそう言葉をこぼし、視界がぼやけた。

それからは、僕は2人と帰ることが無くなった

そのおかげか、いつもより早く家に着くようになった。

時間だけが進み、後悔だけが

君とバイバイする所までの田んぼ道を、

同じ歩幅で、ゆっくりと歩いている。

けど、今思えば、対して大げさに捉えることもないよ。

あんまり説得力ないけど(笑)

そう言えば、未来の僕は遅くなったし、恋愛感情も消えちゃったけど、言葉にできたよ。

大丈夫、安心して。

大変だし、落ち込む事もあるし、時には離れ離れになることもあったけど、君が思ってるより未来は楽しいよ。

今の僕は沢山の人に支えられながら、小さな一歩を踏み出し続けてる。

君の今後は、僕が保証するから。

君も、踏み出せるように、ゆっくりでいい。



頑張ってね。

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