第17話 リハと

「ちょっと、Gちゃん。歌詞変えたの?」


卓マイクからオーナーの声がする。リハ中に確認することか?


「あの、変ですか?」


「いえ。良いわよすごく。前のも好きだったけど…分かりやすくなったし、熱が入ったって言うか。」


「俺らの熱い夏休みが掛かってますんで」


「よく分からないけど、ふざけたり、間違ってるわけじゃないのよね。なら、続けましょう。あと、録音してて良いかしら?」


「リハをですか?」


「リハも本番もよ。リハのテープは私にちょうだい。本番のはあなたたちにプレゼンするわ。2トラで良いわよね?」


「「「おねがいします!」」」


今まで何度もライブをしているが、オーナーにテープを欲しいと言われたのは初めてだ。本番前から験が良い。


「じゃあ、2曲目いきます。途中で…」いつものように、リハを進めていく。




「エリカ、マキ。今日はありがとうな。どうだった?」


「うん…良かった」


「すごく良かったです!歌詞でこんなに変わるんですね!」


「ちょこちょこ、アレンジも変えてるぞ」


「いや、ベースのアレンジなんて、わかんないし」


「たまに、ベケベケいってましたよね」


「マキ!気づいてくれたのか。俺は嬉しい!」


「あと、ドラムも緩急ついていたというか、速さ?変えました?」


「マキちゃん好きだ!俺の女神になってくれ!」


「困ります~。でもすごく良かったですよ」


「じゃあ。予定合わせて海とか祭りとか行こう!」


「ま、…しょうがないわね。それと次のライブはいつ?」


「また来てくれるのか?」


「良い曲になったからね。他の子も誘ってみるよ」


「「「イエーイ!!!」」」

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