良質な怪談語りが好きな人は、絶対気に入ります。試しに「そのイヤホン」を読んでみてほしいです。物語の厚みに圧倒されます。ていねいな描写のおかげでM君の心情やあのシーンがありありと伝わってきます。また「その間取り」が好きで、機械の不調で済まされない得体のしれなさがまとわりつきます。なぜソレがあるのかという疑問も恐怖を引き立てます。