1首1首が、メルヘンチック!ファンタスチック!とにかく楽しい世界観です。三毛猫が働いていたり、食パンが空を飛んでいたり、ハシビロコウが野球をしていたり。そして、ときどき、SF短歌がアクセントのように現れたりして、不思議なユートピアの世界に紛れ込んだかのよう。どこまでも優しく、どこまでも平和な空気感が広がる、非凡な才能の薫る短歌集と言えるでしょう。押し短1首。青春は一度きりだとおにぎりは弁当箱をとびだしてった