第11話 第7章 紫紺の鎖、呪縛の姫

Scene 33 紫紺の鎖、呪縛の姫


冷たい空気が漂う参謀室。

高い天井に吊るされた蝋燭の火が、不気味な影を壁に揺らしている。


玉座のような椅子に腰掛けたノネムが、静かな眼差しで目の前の女を見据えた。

挑発的な笑みを浮かべ、腰に手を当てるその女──ミザリー。



ミザリー「何よ?」

ノネム「……。」

ミザリー「あら? ひょっとして怒ってるの?」

ノネム「何度失態を犯せば気が済むのだ?」

ミザリー「は? 何? アタシのせいって言いたいわけ?」

ノネム「………」

ミザリー「チッ、何なの……、なら自分でやれば?」

ノネム「口の聞き方には気をつけろ。」

ミザリー「フン……嫌な感じ。別にアタシは光の騎士とかどーでもいいし、アタシ悪くなーい💜」



ノネムの瞳が細まり、空気が一層冷たく張り詰める。

彼はゆっくりと立ち上がり、掌を彼女に向けた。


ノネム「……まだ闇として、不完全なようだな。」

ミザリー「やめてよ、そういう言い方💜 アタシはミザリー、“闇の姫”でしょ💜」

ノネム「……ならば、その名も消してやろう。」



紫黒の光線がノネムの掌から放たれ、一直線にミザリーの額を撃ち抜いた。

衝撃とともに全身が硬直し、視界が闇に沈む。


ミザリー「……っ……あ……」


世界がぐにゃりと揺らぎ、耳鳴りが頭を満たす。

黒い鎖が心に絡みつき、記憶の光をひとつ、またひとつと潰していく。

抗おうとした意思は、無慈悲な闇に飲まれていった。



かすれた声が零れた。


ミザリー(小声)「……シン……」


その名を最後に、彼女の瞳から感情が消え、紫の冷たい光が宿る。

片膝をつき、ノネムに頭を垂れる。


ミザリー「……ご命令を、ノネム様。」

ノネム(ニヤリと笑い)「……それでいい。」


その声音には、かつての艶やかさも毒気もない。

そこにあるのは、完全に支配された人形の面差しだった。



部屋の奥、深い影の中で一部始終を見ていたソルヴェン。

表情は闇に隠れ、何を考えているのかは誰にもわからない。

ただ、氷のような視線だけが蝋燭の炎に反射して、静かに光った。


ソルヴェン「……」



Scene 34 王の間・バークレーの演説


荘厳な王の間。

高い天井と石造りの壁に、威厳ある声が響く。

兵士たちが整列し、民衆がひれ伏す中、王・バークレーが立ち上がった。



バークレー「……遂に現れてしまった。」


低く響く声に、場の空気が張り詰める。


「世界の均衡を乱し、我らの民に災いをもたらす者──“光の器”、そしてその騎士。」


兵士たちがざわめく中、王は鋭い眼差しで臣下を見下ろす。


バークレー「だが恐れることはない。

我らの歴史と力は揺らがぬ。ゼファーリアは正義を貫く王国として、永遠に君臨する。」


言葉には絶対的な威厳が宿り、民衆の心に畏敬の念を刻む。



玉座の奥の影で、ノネムが薄く笑った。


ノネム(心中)「……見事な演説だ。

その口から出る言葉が、我が与えたものであるとも知らずに。」


王を讃える視線の中、ただ一人、影の支配者は冷ややかにほくそ笑む。


ノネム(心中)「所詮、人間など我にとっては駒に過ぎん……」



Scene 35 沈黙の参謀・ソルヴェン


少し離れた柱の陰、誰も気付かない位置で佇むソルヴェン。

その視線は鋭いが、何を思っているのかはわからない。


影に溶けるように静かに場を見渡し、やがてその気配も消えた。


ソルヴェン「………」





※本作はAIアシスタントの助言を受けつつ、作者自身の手で執筆しています。(世界観・物語は全て作者オリジナルです)

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