綿雲30000ftって何
KATEの“リップモンスター”というシリーズのリップを愛用している。
このリップはとにかく凄い。発色良し、色持ちよし、落ちにくさ良し、塗り心地良し、コスパ良しと、リップ選びのありとあらゆる夢を叶えている。
私が本格的にメイクを始めたのはコロナが明けた数年前からだが、コロナ禍でマスクが必須だった頃は、マスクに付きにくく落ちにくいこのリプモンが大反響を呼び、店舗で全く見かけない幻のリップと言われるほどだったそうだ。
パッケージの説明文によると、唇から蒸発する水分を活用して密着ジェル膜に変化させるという独自技術で、落ちにくさを実現させているらしい。なんだかよく分からないけどすごーい。
メイクに全く興味のない母でさえリップモンスターには虜になっているし、「色んなリップを試してみても結局最後はリップモンスターに落ち着く」とコスメ命の同僚も評していた。私もリプモンにハマって以降も何度か違うものを使ったことがあるが、ある日リプモン以外のリップをつけて出勤した時に満員バスの中でよろけておじさんのスーツにくっきりとキスマークを残して以来、リプモン以外ほとんど使わなくなってしまった。それくらいリプモンの密着力は恐ろしいのだ。
さて、私はこのリプモンに対し疑問に思っていることが一つある。それはネーミングである。色の一つ一つに名称があるのだが、そのどれもがかなり独特なのだ。
例えば私の手持ちリップの名称は
・Pink Banana
・水晶玉のマダム
・ラスボス
加えて、以前に使い切ったものに
・2:00AM
色が合わなくて母にあげたものに
・ダークフィグ
がある。
この名称だけではどんな色なのかは判別できないし、個人的に「この色にこの名称は合っているのか……?」と思うものも結構ある。
まず、まぁ何となくわかる、と思うのはPinkBananaとダークフィグだ。
Pink Bananaの由来は「ピンクバナナのような血色感のあるまろみピンクベージュ」と公式サイトにある。確かに黄味がかったピンク色をしているので、何となくニュアンスは掴める。ダークフィグは「熟れたイチジクのような奥行きのあるブラウンレッド」らしく、確かにそんな感じの色をしていた。(私にはこの茶色っぽさが自分の唇には合わなかった)
由来を聞いてなるほどぉと思ったのは水晶玉のマダムと2:00AM。
水晶玉のマダムは、これぞ赤!!という感じのパキッとした赤で、個人的に一番お気に入りのカラーなのだが、「真実を物語る真っ赤な唇、スカーレットレッド」と公式サイトには書いてあった。真実を物語りそうかどうかは分からないが、確かに占い師さんは真っ赤な口紅を塗っているイメージがある。
2:00AMはワインのような深い赤で、なんで時間を名前に!?と全くわけが分からなかったのだが、「不気味な夜に遊び尽くしたディープレッド」とあった。抽象的だなぁとは思ったが、ダークな感じの赤なので確かに不気味な夜に合うかもしれない。
未だにわからん!となるのはラスボスだ。
とても使いやすい色味で、水晶玉のマダムに出会うまではほぼ毎日これを塗っていた。ちょっと青み寄りのピンクレッドという感じでとても可愛い色味なのに、ラスボスだなんておっかない名前とはこれ如何に。「品格ある色気をまとったくすみ系ローズレッド」と公式サイトにはあった。……ピンクレッドの可愛い系だと思っている私の方がズレているのかもしれない。
また、私はまだ使ったことはないのだが、これは一体なぜ!?と強く思った名称がある。
綿雲30000ft。
雲といえば白を連想するので白みピンクとかかな、と思ったらレッドブラウン系のリップだった。これ如何に。
公式サイトによると「上空に浮かぶ茜色の綿雲のような柔らかなレッドブラウン」とあった。なるほど、よく晴れた日の夕暮れの空に浮かんでる時の雲ね。なかなか面白い。
そのネーミングセンスを私にも分けてくれないかしらとしみじみ思いますKATEさん。
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