あの子と彼。
わかころも
あの子と彼
2020年ー春ー(僕目線)
僕は志望校だった高校に受かり、リュックに荷物を詰め込んだ。選んだ理由は普通だったから。なんてことないそういう理由。自転車で数十分走るとついた、やっぱり緊張する。自分の番号が書いてある靴箱に、靴を入れ、上靴を履く。なんだろう?お花が置いてある?まぁいいや。もう行こうと階段に目を向けた。だけどなんだか階段を登る途中に横から誰かに見られている気がした。うまくやっていけるだろうか。大丈夫だ、なんとかなる。
2020年ー春ー(私目線)
私はこの学校にいる2年生の女子生徒だ。今日は新入生が来る日。流石の私もぴちぴちの青春高校生、新しく来た後輩を見に行くことに。1人の子が靴箱を見つめて立っている。あ、もう朝のホームルームが始まってしまう。急ぎ足で教室に戻った。
2021年ー春ー(僕目線)
この学校にきて約1年が経過した。もうほとんど慣れ快適に毎日を送っている。今日はこの高校の3年生の卒業式。体育祭などでとても頑張ってくれた至高の先輩だ、感謝を込めて会を終えよう。教室を出た時、誰かに見られている気がした。桜の花びらが舞う教室で。
2021年ー春ー(私目線)
今日は卒業式、恥ずかしながら私はいつもあの子を見ている、なんだか惹かれる。近ずきすぎてバレてないことを祈ろう。それにしても今日は桜が散っている。やっぱり君に会いたいよ。
2022年ー春ー(僕目線)
今日からこの高校の3年生になった。めちゃくちゃ学校生活は楽しいのだが、恋愛に関しては一切触れていない気がする。けどなんだが、会ったこともない誰かにずっと好意を抱いている。
2022年ー春ー(私目線)
私は今日もここにいる。あの子は3年生になったけど私は2年生のまま。それにしてもやっぱり彼に似ている、だけど彼はもうここにいない。あと1年間、あの子を見ていられる。
2023年ー春ー(僕目線)
今日は卒業式。あっという間の3年間。卒業式ではみんな涙を流していた。僕も来た時を思い出そう。そうそう、靴箱が最初の出来事。そう言えば。この3年間僕に視線を向けてる人に会いたい。だけど探しても探してもいない。寂しい、寂しい、その時、桜の花びらが僕の頬にかするような優しさで触れてきた。後ろから「ずっと見てたよ。ありがとう。」と聞こえた。
あの子と彼。 わかころも @Masudadesu2525
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