冒険者のたまご(児童文学)
風見アシラ
爆誕!召喚士・りん!
ここは、
今日はアカデミーの一大イベント、
ところが……このお話の主人公である女の子、りんちゃんはテスト
どうしてかって? それは……
「あれ? みんな、もう出発しちゃったの!?」
そう、何とりんちゃん、スタートに出遅れてしまって、ひとりぼっちなのです。
何を
今だって、テストスタートの
ダンジョンの入り口で見つけたイエアメカ゚エルさんと楽しくお話をしていたのです。
もちろん、カエルはゲコゲコと…いえ、このイエアメガエルは「ギコギコ」と
「わぁ、どうしよう! とりあえず早く行かなくちゃ!!」
りんちゃんは
「エルちゃん、
カエルは、ギコッと
どうやらりんちゃんは、そのカエルに『エルちゃん』と名前を付けたようです。
1人と一匹の
◇◇◇
「暗いんだね……ホントのダンジョンも、こんな感じなのかなぁ……」
りんちゃんは
「あ、灯りだ!」
しばらく歩いて、ようやく
その先に、
「
りんちゃんは目を
「キ゚コキ゚コッ!!」
エルちゃんが大きな声を上げます。
「なになに? どうしたの? エルちゃん!」
思わず足を止めたりんちゃん。その足元から……
ゴゴゴゴゴ……
と
そして現れたのは…スライムでした!
ぷよん、ぷよん、と体を
「えっと、えっと、どうしよう!?」
りんちゃんは
アカデミーの授業の内容を
スライムは
だから、何とかして倒さなくてはいけません。
りんちゃんは、
「
りんちゃんは地面に大きく丸を書き…そこで一度止まってしまいました。
「
スライムが近づいてきます。時間がありません。
りんちゃんは
「えいっ!!」
ボウンッ!!
描いた
「
男の子の声が
「え?」
見ると、
「…アカハライモリ?」
そう、そこにいたのは一匹のアカハライモリのような召喚獣。
「
フレイムと名乗ったイモリは、たくましくそう言います。
ですが、どう見てもスライムよりも小さく、とても強そうには見えません。
「
「当たり前だろ!!」
フレイムはそう言って
「スライムじゃないか。」
「そうだよ?」
「何で
「ええ!? そんなこと言われても!!」
そう、実はりんちゃん、思い出せた唯一の
スライムはぷよん、ぷよん、と近づいて来ます。
「どうしたらいいの!?」
「俺に聞くな!! 水に効く
「分かんないんだもん!!」
「マジかよ!! ならもう逃げるしか無いだろ!!」
りんちゃんとフレイムは
ところが…
ぼよよん、ぼよよーん!
スライムが2人の前に回り込み、何と
「ど、どうしよう!?」
「仕方無い、やるだけやるか!! ファイアボール!!」
フレイムが口を大きく空け、炎の
しかし、相手は水のスライム。
小さなイモリの作った炎など、あっという間に打ち消されてしまいます。
「ダメだ、やっぱり
「りん、もうゲームオーバーなの!?」
りんちゃんはフレイムを抱き上げて泣きそうになりました。
すると、突然、りんちゃんの肩に乗っていたエルちゃんがピョンッと飛び
「エルちゃん! 危ないよ!!」
スライムが迫ってきます。
エルちゃんはあんぐり、と大きな口を開け……なんと、スライムをぱくりと飲み込んだのです。
「え、エルちゃん!? 大丈夫なの!?」
りんちゃんの心配そうな言葉に、エルちゃんはくるりと振り返り、ギコッと一声鳴きました。
まるで「美味しかった」と言っているようです。
そして、
「エルちゃん、すごいすごい!!」
りんちゃんは
エルちゃんはどこか
その横で…フレイムが不満そうにエルちゃんを見ています。
一先ず、この場の
入っていたのは、ブーツです。
羽根のような飾りが付いていて、何だかとてもオシャレなデザインでした。
「
りんちゃんは嬉しくなって、
体が軽くなったような感じがしました。
「何か、早く走れそうな気がする!!」
りんちゃんはそう言うと、エルちゃんとフレイムを肩に乗せ、ダンジョンの奥に向かって走り出しました。
ブーツのおかげでとても
ツルンっ!!
すてーん!!
「わあぁっ!?」
突然、足を
「いたたた……何で?」
辺りを見ると、地面が所々
「氷だ……」
ここからは走るのは止めたほうが良さそうです。
りんちゃんは
すると、奥で何かが2つ、青く光りました。
「気をつけろ、モンスターだ!」
フレイムがそう言います。
青く光った物が少しづつこちらへ近づいて来るのが分かりました。
ズシン、ズシン…と重そうな音が聞こえてきました。
「ゴーレムだな。氷のゴーレムだ。」
フレイムの言葉にりんちゃんは
「ゴーレム!? そんなの
「ギコ…ギコ…」
「エルちゃん?」
弱々しい声を上げるエルちゃんに、りんちゃんが目を向けると、エルちゃんはまぶたを閉じようとしているところでした。
「エルちゃん! どうしたの!? エルちゃん!!」
りんちゃんは
「カエルは、寒いのが苦手なんだろ。
フレイムにそう言われ、りんちゃんは「そっか…」と
ゴーレムが近づくにつれ辺りはいっそう寒くなり、まるで
「でも、どうしたらいいの? りん、ゴーレムなんて
「大丈夫だ!」
フレイムがぴょんっとりんちゃんの肩から飛び降りました。
「相手が氷なら、俺の出番だ!!」
そう大きな声で言ったかと思うと、フレイムは
するとなんと、フレイムのしっぽの先に炎が生まれ…その炎がフレイムの体を包み込みます。
「フレイム! 大丈夫なの!?」
「大丈夫だって、言っただろ!」
その言葉と共に、フレイムの体がグググッと巨大化し…なんと、人間の男の子のような姿に変化したではありませんか。
「見てろよ、りん!」
ニッと笑ってそう言い、フレイムは両手をゴーレムへ掲げました。
「フレイム、キャノン!!!」
フレイムの両手から大きな炎のボールがいくつも生まれ、ゴーレム
「ウゴォォォォ!!!」
ゴーレムはフレイムの炎をくらって、その場にドシーンと倒れてしまいました。
「す、すごい!! フレイム、強い!!」
「まぁな! ざっとこんなもんよ!」
フレイムは嬉しそうにポーズを決めます。
そして、そのままシュルシュルと体が
「人間のままで良かったのに…」
りんちゃんが
「この姿は
「そうなんだ…」
「それより、今のゴーレムはボスだろ? 早く宝箱開けてゴールしようぜ!!」
気付けば、辺りの氷も溶け始め、ポケットで眠っていたエルちゃんも、ポケットから顔を出していました。
「うん!!」
りんちゃんは、ゴーレムが落とした大きな宝箱を開けました。
「これは…杖?」
そう、そこに入っていたのは、キャンディーのような可愛らしいデザインの杖でした。
「可愛い杖!!」
りんちゃんはひと目でその杖を気に入ったようです。
そして、りんちゃんとエルちゃんとフレイムは、3人…いえ、1人と2匹で無事に
「よくクリア出来たわね。
ゴールで待っていた先生がそう
「その杖は、召喚士の杖ね。おめでとう、りんちゃん。あなたの
「召喚士……」
『召喚士』それは、様々な能力を持つ
「りん、俺のことはいつでも呼んでくれ。ただし、水属性のモンスターの時は
フレイムがそう言って笑い、ふわりと消えていきました。
「フレイム…いなくなっちゃった…」
しょんぼりとするりんちゃんの肩に、エルちゃんが飛び乗り、ギコギコと鳴きました。
「エルちゃん…
「ギコギコ!」
「そうだね、りんは召喚士だから、またいつでもフレイムに会える。それに、エルちゃんもいるから、淋しくないよ。」
りんちゃんは新しい杖をギュッと
もっとちゃんと魔法陣を勉強して、色んなお友達を召喚出来るようになるんだ…!!
そう心に
冒険者のたまご(児童文学) 風見アシラ @attima
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