宇宙の子ら

探し物

むかしむかし

地球とは似ても似つかないある小さな星

初めは小さな諍いでした

それはそのうち大きな戦争へと変わり

やがてその星は

大きな礫が見境なく降り注いだり

全てを押し潰す強いうねりが襲いかかるような

悲しみの絶えない星になってしまいました

これでは何も残らない

ひとつ残らず消えて、おしまいだ

わたしはこの星から旅立つことにしたのでした

ああ、これでやっと

ただ心安らかに暮らしてゆける

安堵したその瞬間でした

些細なバランスの乱れで

ひとつ、またひとつと

わたしはわたしを溢してなくしてしまったのです

残ったわたしは深い悲しみと不安に襲われました

ですがすぐに思い直したのでした

この軌道上であれば、きっとわたしはこの青い星に降り注ぐ

まだ未完成で原始的な星だけど

ここならきっとまた出会える

もう、ひとつになることは叶わないけど

それでもわたしは、わたしに会いたい

だから残されたわたしは眠りにつくことにしたのです

孤独に耐えながら

深い深い眠りに

記憶も何もかも失い、心だけ、魂だけが地球に降り立つことになりました

そう、それがあなた

頭でわからなくとも心がわかるはずです

そしてあなたは見つけている

失くした愛しい一欠片

わたしだった魂たちは、もう一つには戻れないけれど

強く固い絆で結ばれて、永遠の命の円環の中、手を繋いで泳ぐのです

時には子と親に、時には恋人に、時には友人として

永遠に、永遠に