第6話

「ごめんなさい。でも、なんだか空気が澄んでて暖かいから、気持ち良くて」


トモは魔女なので、魔石を使わずに魔法を使えるし、自然界の植物、動物とも仲良くなる技がある。どんなに飢えた猛獣とて、いとも簡単に手なずけてしまう。ほんと、子供だなんて、油断できない。


そういうわけで、旅の仲間は以上。この五人は、王家に仕える魔女の予言によって集められた。



ワザワいが目を醒ます。


聖竜を操る光の勇者。


凍る吐息と風詠み。


心強き武器。


そして真の魔法で、禍いの闇を消し去らん』



この予言が俺たちを結びつける、引き合わせ、仲間になり、禍いの根源たるものを排除すべく旅に出ている。


そして、そのワザワいが今夜、魔女降誕祭に現れるという予言があり、今に至る。




今夜は、魔女降誕祭。


火を起こし、果物等を供える。昔、多くの罪もなき魔女たちが焼かれてしまい、その魂を浄化、鎮魂のために白の魔女たちが儀式を行い、何百年、何千年と続いている。儀式はいつの日か魔女降誕祭と言われるようになった。


その降誕祭で、禍いが現れるというのだ。


でも、禍いって、本当のところ、なんのことなんだろう。凶暴なモンスターなのか。腹黒い悪魔なのか。それとも死竜ガイドラゴンの一種なのか…。誰もそれは分からなかった。


何が起こるんだろう。


コールや俺達は、その禍いが現れ次第速やかに排除せよ、という任務まで遣わされた。

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