第7話

俺たちの旅の一番の目的は、死竜が世界のあちこちに現れて、人々に危険を及ぼすため、その根源となる者を突き止めて排除するという任務だ。なんだか、任務が多すぎる。いくら五人いるからって…。俺は溜め息をついて、天を仰いだ。


俺に、何ができるんだか…。




深夜12時を回った。


焚き火を囲み、真ん中に果物を10から15個くらいを供えて、みんなで輪を作るように地面に腰を下ろして手を繋ぎ、目を閉じていた。


トモは、小さな声で呪文を唱えている。セルとギターも目を閉じて、祈りを集中させているようだ。俺は片目だけチラッと開けて、みんなを見回してみた。こういう儀式って、苦手なんだよな。すぐ眠くなる。なんて思って思わずあくびをすると、そこで何か、フワリと冷たい風が頬を撫でて、俺は夜空を見上げた。


ふと、コールも何かを感じて目を開けて空を見上げると、輪の中の焚き火の炎がフッと消えた。トモは何かを感じて呪文をやめ、息をひそめて夜空を見上げた。すると、空の空間に突然閃光を見て、コールは夜空を見つめたまま、急いで立ち上がり腰の巾着から魔石を取り出して、胸の前でぎゅっと握り締めた。


「飛べ!」


コールが短く呟くと、コールの体は空へと一直線に浮かんで高く飛んでいった。


「コール?!」


セルとギターも目を開けて、みんなは手を離し、立ち上がってコールを見上げた。すると、閃光の割れ目から、人が落ちて来た。


「誰か、現れた!」


と俺が言うと、セルたちも目を細めて落ちてくる人を見つめた。

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