17


 月も照らさぬ森の道なき道をふたりは歩く。


「エイル、きみの気持ちは嬉しい。でもおれなんかの為に怒らないでいいんだ。おれなんかの為に傷つかないでいいんだ」


 スヴェイズがまるで懇願するかのように言うと、エイルは首を横に振る。


「それは違うぜスヴェイズ。ぼくはぼくの為に怒ったんだ。それで傷ついたんだから自業自得ってことだろ?」


「きみの為に? それはどういう意味だい?」


「……が馬鹿にされたら普通にムカつくだろ、子どもとして」


「え」


 スヴェイズは思わず足を止める。それにエイルもつられる。


「お、れのこと、親父って、言ってくれるの?」


「そりゃそうだろ、そうなんだから」


「だっておれは、ダークエルフと人間の間に生まれた忌み子で、皆に嫌われている。そんなおれなんかと一緒にいたらエイルまで──」


「あのさぁ!」


「い、いだだだだっ!!」


 エイルはスヴェイズの頬を指で摘まんで容赦なく思いきり引っ張る。

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