第13話 国は国!町は変わり無く

何やら騒動の後始末?反省?後悔?知らんけどぉ!


「リョウちゃん!今度冒険者のクラス判定が変わったの!

魔物反乱で冒険者がかなり殺られたからね

でもね?最初3万とか言ってた魔物が結局1000匹しか来なかったのはなんでだろう?」

「フラン?貴女何も聞いて無いの?魔物寄せの道具が無くなったからって言ってたでしょ?

リョウが見つけてくれたお陰なの」


「私は別にぃ・・」

「そうだったわ!リョウちゃんが持ってきたのが魔物寄せだったわね

それで散らばって1000匹なのね」


それは違うと思う┅┅


「AクラスとBクラスがかなり頑張ってくれたのよ

騎士団も大活躍したわ、お陰で町は安泰でしょ?

他の冒険者達も死骸を運んだりして稼いだんだから

まぁ王都の本部は散々だったみたいだけど」

「ああ!Sクラスの冒険者が全滅したんでしょ?

AクラスやBクラスもかなり減ったってね?

でも遠い所だから関係無いわ♪」


「リョウあんたねぇ┅そりゃあ遠い都の事よ?でもそれで色々と変更になったんだから

貴女はDクラスのままよ

どうせ昇格しないでしょうけど

他の冒険者は降格なの

AクラスはCクラスってね┅」

「そうなの!だからもう!抗議がひどくって・・・

Aクラスの連中なんて怒ってアナシスタさんと言い合いよ?

結局仕方ないと諦めたけどね」


「じゃあミコちゃんは?」

「彼女はそのままよ、頑張ればDクラスだからね」

「だから殆どの冒険者は降格なのよ、Cクラスの子は泣いてたわ

やっとCクラスになれたのにってね?

まぁAやBみたいに2クラスは落ちてないから良いでしょうけど

お陰でこっちはてんてこ舞いよ」


アハハ♪カードの書き換えに追われてるのね


「じゃあ魔物ランクも書き換えなのね?」

「ん?なんで?」

「だって魔物ランクの査定が高いから冒険者の評価が高いんでしょ?

オーガはAランクって事はオーガを倒せば冒険者もAクラスっておかしいから」

「それは気付かなかったわ、確かに魔物ランクも変えないと不味いわね?」

「これはギルドマスター案件よ!

本部にも言わないと変更したの駄目になるわ」


そんなでアナシスタさんは急いで本部へ魔物ランク変更を申し立て大改編がされたと言う訳┅┅


足元が見えてないのかな?


ゴブリンランクはDからFへオークはBからDへと変更

ドラゴンはSSSランクとなりスライムさんはFランク♪

ホーンラビットのEランクは文句有るけど!

あれもFで良くない?弱いのよ?


「ホーンラビットはこれ迄沢山の冒険者を殺してるからよ」


へぇ~そうだとしても!今は死んで無いわよ!

えっ?他の所は死んでる?

はぁ~まだあの木の盾での攻略を知らない?早く教えなさいよ!


国は王国貴族へ勧告!騎士団の強化が急務だ!ってね

やりようは有るのよ、この町は騎士団が5人パーティーでダンジョン訓練してるし、森へも訓練として魔物狩りしてるからね


この5人パーティーってのがミソなの!

戦いを知るのに最適だから!

そして月1で合同訓練でしょ?

普段はそうしてパーティー訓練して腕を上げるのよ

だから冒険者とは仲良し!かつては冒険者を下に見てたのも解消され雰囲気も良くなったの


それで腕試しと言う事でカールランド領地では年に1回武道大会を催して優勝者には沢山の賞品を送る事が決まったとか


「武道大会は剣術部門、魔法部門、体術部門の3部門なのよ

それぞれの優勝者は辺境伯様から褒美を与えられ賞金と賞品が貰えるの

どう?リョウちゃんも出ない?」

「私は出ませんよ、そんな恥ずかしいでしょ?

出たいヒトだけで楽しんで下さい」


「リョウなら優勝間違い無いのに?」

「そうよ!リョウちゃんなら絶対よ!ねぇ?出ないの?の?」

「お姉さんは目立ちたく無いから無理ですよ

それに褒められるの慣れて無いですからね♪」

「そうなの?私は何時も褒めてるのに?」

「フランの褒めるは違うでしょ?

面倒な依頼を頼むからでしょうが!」

「そんなぁ┅だってリョウちゃん褒めたら受けてくれるからぁ」


イヤイヤ!それはチガウゥ!

フランさんゴブリンとかオークばっかし押し付ける癖に!


「私とミコちゃんは明日からダンジョンへ行きますから!

依頼は今日までですよ?

良いですか?しばらくは町を留守にします!」

「ええ!そんなぁ・・・又依頼処理が┅┅オヨヨ」

「アハハ!クラスも変更になったからゴブリンとかオークなら大丈夫よ

彼等も必死で依頼を受けるから」


「そうね┅┅それでダンジョンへはどれくらい行ってるの?」

「ミコちゃんが十分な力を着けるまで!

1人で森へ入るのが大丈夫なくらいになれば帰って来ます」

「私!頑張って1人で薬草採取が出来る様になります!」

「┅┅今でも十分だと思うけど?」

「カーシャさん?森は何が出るか分からないんです

可愛いミコちゃんが1人なら魔物よりヒトの方が危険なの

そして変異種とか危険が多いんです!」


「それはそうね┅不埒な輩は後を絶たないからね

強いに越した事は無いわね」

「1人じゃ無ければ良いでしょ?

それとも何か訳が?」

「ええ┅ミコちゃんが1人で冒険者としてやれる様になったら私は旅に出ようと思ってますから」


「お姉さん知らない土地を見たいって・・・」

「ええ!そんなぁ!だめよ!リョウちゃんが居なくなるなんて!」

「それはもう帰って来ないじゃ無いんでしょ?」

「勿論です!帰って来ますよ、

この町は私の故郷ですから」


「その旅に出るのはアナシスタさんに話したの?」

「ダンジョンから帰ってから話します

予定ですからね、何か有れば変更するかも知れませんしね」

「そうね┅┅又魔物の反乱とか起きたらそんな旅にとか出来ないもんね」

「じゃあ私達は何も言わないわ、ミコちゃんの方が辛いでしょうから」


「私はお姉さんが帰って来るのを信じてますから

それに帰って来た時に成長したのを見て欲しいです!」

「あらあら!ミコちゃんの方がしっかりしてるわね

この町はリョウの故郷ってなら心配は要らないわね」

「でもぉ┅会えないのは寂しいわぁ!早く帰ってよ?ね?」

「フランさん┅┅それより早く結婚とか考えて下さいよ?

それなりに良い歳ですからね?

美人なんだから相手は見つかるでしょ?」


「むぅ!歳は関係無いわ!それに良い男なんていないからね!

優しくて強くてお金持ちで私を自由にしてくれる男よ!

ずっと探してるけど駄目なのよ┅オヨヨ」

「そんな男がいたら他を娶るわよ

あんた自身が見合わないの!

一生独身で歳を取ってひねくれたババアになるの!」

「もう!カーシャ酷い!そんなババアなんてなりませんよーだ!」


「 「 「アハハ♪」 」 」


美女?4人でワチャワチャと女子会みたい・・・これが冒険者ギルドじゃ無ければね


そして領地唯一のガーランドダンジョンへ!

ガーデンス町から乗り合い馬車で半日掛からないのは凄く良いわね

でも途中は何故か魔物が多く出るんだって

それに盗賊もだから歩いて行けば必ず襲われてしまうとか


「町に近いから油断する冒険者が珠にいるんだ

それとダンジョンで失敗した奴とかね」

「酷い!騎士団は取り締まらないのですか?」

「巡回してるが夜とかだからな、騎士団も夜は流石に無理だ」


山あいの道だから魔物は仕方ないけど盗賊は不味いわね

でも良く聞くとその盗賊達は元冒険者らしいのよ

ダンジョン失敗で借金とか返せないのが盗っ人を働くとかね


なんか世知辛いわね・・・


乗り合い馬車の御者さんは元冒険者でAクラスだったとか

子供が産まれて引退してからこの仕事に着いたそうよ


「この馬車は狙わないんだよ、冒険者が乗ってるからな

魔物もそこん所を知ってか来ないんだぞアハハ♪」

「やっぱり山手の方は魔物が多いんですね」

「連中も生きてくのに都合良い所に棲むんだよ

下手に草原や街道近くだと騎士団が来るからな

しかし騎士団が巡回する様になってこの道も安全になったよ」


ふふん!5人パーティーで巡回するから何組も廻れるのよねぇ~

次々にパトロールが来るから魔物達も迂闊に出れないって訳よ♪


「さあ!着いたぞ!町へ戻る最終は4の鐘だからな!」


4の鐘だと3時かぁ

夕方6時には町へ戻れるって訳ね

だから日帰りダンジョンとか流行るのかな?フフ♪

やり方次第で冒険者って良い仕事じゃない!


朝1で来て最終で帰るのを繰り返せばかなりの稼ぎよ!ねぇ?フフ

ミコちゃんに教えてあげよう!

ダンジョンの薬草とか採取して帰れば野原より効率良いわよ!


「ねぇ?町を朝一って鐘1つ目ですか?」

「そうだぞ、朝一は冒険者が少ないからこんなに混まないぞ

2つ目が多くて乗れない奴が多いんだ」

「アハハ♪1つ目は流石に早いですからね

しばらくしたらこの子が朝一で乗りますから宜しくお願いしますね」

「ほぅ?嬢ちゃん1人でか?」

「わ、わたし1人で?」

「後で話してあげるからね、とっても良い事を思い付いたの」

「朝一なら騎士団のパーティーと一緒だから何の心配も無いぞ

それにダンジョン街のパン屋も焼き立てが沢山だしな」


「ね?良いことばかりでしょ?」

「う~パンの焼き立ては魅力ですけど!1人でダンジョンですか?」

「当然よ?そして最終で帰れば夕方に着くんだからね

夕方にギルドで薬草の依頼を見てダンジョンで採取出来れば依頼もこなせるって寸法よ♪」

「後で詳しく聞きますからね?又変な事を思い付いたんでしょ?もう!」


ダンジョンってのは1つの階層が世界なのよ

魔物に薬草とか果実も多いの

何も階層攻略だけがダンジョン探索じゃないの!

1つずつの階層を冒険するのが醍醐味なんだから


自分の能力範囲で階層を進めば危険なんて無いの

そしてその階層で魔物を狩ったり薬草採取したりして攻略すれば良いだけなの


無理して下へ下へと行くから死ぬのよ

欲張っても何も良い事ないっての!はん!

見栄とか名声とか馬鹿じゃないの

命有っての冒険者だっつうの!


御者さんはノーランさんって名前で優しそうなのよ

このヒトならミコちゃんを任せても大丈夫ね♪


【ガーランドダンジョン】

攻略到達階層は50階だそうで完全攻略はまだ果たせてない

その50階攻略も10年前だとか┅

現在は43階層で止まってるってよ

その内に誰か攻略するんだろうけどね


Dクラス以上しか入れない制約付きダンジョン

だから1階層からスライム、ホーンラビット、ゴブリン、コボルトが混じってるって

草原と林の階層らしくって稼ぎは少ないから冒険者達は直ぐに2階層へと行くんだって

果たしてそうかしらね?


「DクラスとEクラスだな?パーティーとしてDクラスだから入って良いぞ」

「この門で確認するんですね?」

「ああそうだ、町中は低クラスの奴とか無理だからな

宿代も高いし物も高いんだよ

ある程度金が無いとダンジョンへ入れないって事だ」


ダンジョン街は物価が高いって聞いたけどそんななのね


「町で用意して来て良かったですね♪」

「肉は現地調達よ、多分食べれる野草が有るハズだからね」

「基本ダンジョンで賄うと?お姉さんらしいわ」

「ウフフ♪どんな食べ物が有るか楽しみね?」

「う~んそれは違うと思うけど?」

「中へ入れば納得するからぁ~

食事は心配いらないからね♪」


ふふん!シチューとかフワフワパンも沢山持ってきたからぁ~

1月は余裕よ♪そしてダンジョン産の肉は血抜き完璧だから!


「冒険者ギルドの支所で入場登録しますよ」

「そうね、1度登録したら次からは直ぐに良いのよね?」

「そんなだって言ってましたよ

でも入り口でカードを確認するそうです

なんか石?水晶かな?それに当てるだけとか」

「改札みたいね、なんか便利で良いわね♪」


交通系カード?みたいな感じかな?


「はい!確認しました、これで入れますからね」

「有効期限とかは?」

「はぁ?なんですかそれ?」

「ずっと良いの?」

「冒険者カードが失効しない限りですよ」

「う~んなんかねぇ┅不正とか考える奴が出ると思うけどな┅」

「だって冒険者カードは本人だけでしょ?」

「死んだヒトのを使うとか、奪ったのとかも」

「確かに・・・問題かも?」

「その辺はアナシスタさんと話して下さい」

「うんそうするわね┅なんか良い案とか無い?」


「カード不正防止なら個人で秘密の番号とか登録したら良いのでは?

例えば秘密の4つの番号をカードに登録して入場の時に確認するとかですかね」

「・・・何よそれ!凄く良いじゃない!カードを少し改良しないといけないけど無理じゃ無いわ

秘密の番号ってのが良いわ!ギルマスに言って考えて貰うわよ!

ありがとう!リョウさん!」


「あっ!私の名前は出さないで欲しいけど」

「ふふん!ギルマスが見逃すとでも?」

「そうですね┅┅お手柔らかにお願いします」


暗証番号とか使いなさいよ!

それに有効期限も5年とかでしょ!

冒険者の失効期限は短いのに何をやってんだか・・・はぁ~浅い考えねぇ


う~んダンジョンが人物認定とかするなら入場に関しては良いんだけどね

口座が付いてるんだからそれくらい考えてよ

どこのギルドでも使えるんだから不正しほうだいよ




国とかはどうでも良いけどこの町は良くなる様に変わってよぉ~



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