読み始めたとき、私にとって主人公・つばさは遠い存在でした。
私には陸上競技などスポーツの経験もありませんし、つばさのようなまっすぐさも、青春と呼べるような時間を過ごした経験ももない。この物語に共感するのは難しいかもしれない、そんな風に思っていました。
しかし、そんな不安は杞憂で。
読み進めるにつれて、つばさやその周りの人々に惹かれ、物語の世界線に飲み込まれていきました。つばさや先輩、イッセーくんに心を掴まれ、ずるずると感情移入していきました。
つばさが悔しければ悔しい、嬉しければ嬉しい。そんな思いにさせられました。
文章を通して登場人物の感情がまっすぐに心に伝わってくる素晴らしい作品です。
また、陸上競技についての説明も丁寧にされており、前述の通りスポーツ経験のない私も非常に読みやすかったです。その辺りも世界観に入り込めた理由のひとつだと思います。
本当に素晴らしい作品です。
ぜひ、読んでみてください。
(夜中に読み始めるのはおすすめしません。私は夜中に読み始めて次の日遅刻しかけました笑)
最後になりますが、U-24杯大賞受賞おめでとうございます。
これからも素敵な作品待ってます。
まずはU24杯の大賞授与、おめでとうございます。
この作品は陸上部の作品なのですが、なんといっても美しさがすごいです。
文字から溢れる色彩や匂いを感じられて非常に良いです。
やっぱりいい記録じゃないと悔しいですし、どんなに苦しくたって部活をやりたいってなります。
そんな中学や高校で部活動をやっていた人ならわかると思うようなことが書かれていたのもとても良かったです。
16話で完結しているのにもある意味があるらしく、その理由を知ってとても驚きました。ここまで考えられているのか。
脱帽、と言いたいところなのですが私には立派な帽子がないので頭皮を剥がしたくなりました。
こちらは本編では書いていないので近況ノートをご確認ください。
これは絶対に読んで後悔しません。