第23話 秋犬さまの作品
企画にご参加ありがとうございます!
誰かは変態仮面を書いてくれるんじゃないかと期待していたのですが、まさか秋犬様だとは!www
では、早速……
♢
思いのほか絵里先生の家は大きく、お嬢様なんだろうなって思った。
→エピソードタイトルとも合わせて期待が膨らみますね。
部屋の中では、仮面をつけた全裸の男が四つん這いで呻いていた。
仮面と言っても、銀行強盗とかが身につけるような顔全体を覆うすっぽりしたもので、仮面の目の部分にはアイマスクが取り付けられていた。そして一瞬だけ見えたから定かではなかったけれど男は首輪をつけていて、その首輪は部屋のどこかに固定されているようだった。そして、男は僕には気がついていないようだった。
→wwwww 文体から、深刻ではないと感じるので、とりあえず笑っておきますwww
きっと夢を見ていたに違いない。絵里先生の家に、あんないかがわしいモノが存在するなんて有り得ない。でも、あの男は確かに「先生」って呻いていた。もしかして先生って、絵里先生のことか?
→いかがわしいwww
まさか、絵里先生が彼を監禁しているのだろうか? そしてあられもない姿で辱めをさせているところだったのではないか?
→そうであってほしい気もするしwww
そんな絵里先生が、自宅で男を監禁、飼育しているのか!?
→飼育に発展したwww
僕はハッとした。もしかしたら、この平凡な絵里先生の顔こそが世の中で擬態しているに過ぎなくて、本来は変態男を虐待することが趣味の危ない女王様なのではないだろうか? 僕らとこうやって楽しく喋っていることも絵里先生からしたら社会に溶け込むための仮の姿で、心の中では何を考えているかわかったものではない。
→先生側は、仮面被ってもらわないと困りますねwww
『先生、先生』
ああ、耳からあの呻き声が離れない! 彼はあそこで一体何をやっていて、どんな気持ちで「先生」って口走ったんだろうか? ダメだ、これ以上考えるな。考えたって仕方の無いことを考えたって仕方ないだろ! あの男と絵里先生がどんな関係だろうとただの高校生の僕には関係ない! 関係ないことだ!
→wwwww
僕が一人で悶々としている間に車は山についた。もう山なんかどうでもいい。いや、山こそが人間の求めるものなんだ。僕は元から山が好きだったはずだ。自然こそが美しいんだ、今は自然の息吹を感じてさっき見たモノを忘れよう……。
→山か全裸男かと言われれば……ねぇwww
そう言って忘れられるようなものではない。僕はその登山の間、空を見ても木を見てもあの男のことを思い出さずにはいられなかった。男は山に何故登る? そこに山があるからだろう。どうして谷を下る? そこに谷があるからだろう。どうして洞窟に潜る? そこに穴があるからだろう……。
→少年よwwwww
こうして、僕の何かは激しく歪んでしまった。絵里先生みたいな人に罵倒されたい、いや、それ以上のことも……。生涯、あの男のことを忘れることはないだろう。これが僕の鮮烈な初体験だ。誰しもが社会生活を送る上で仮面を被っている。それを教えてくれたのは、絵里先生だった。
→少年の無垢な仮面が剥がされたのか、少年に新たな仮面が被せられたのか……www
一泊の登山活動を終えて佐藤絵里が帰宅すると、兄が全裸で全頭マスク姿のまま自縛拘束から抜けられなくなってもがいているところだった。
→兄wwwww
♢
総評
一人の少年の人生が狂ってしまう罪深いお話でした。
ただ、狂わされたのか狂っていったのかといえば、自らその世界に踏み込んだ感があります。
そこに山があると気づいたから……!
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