第4話 さぁいよいよボス戦だ!
海辺地帯の岩場に差し掛かると、波の音が緊張感を帯びたものに変わった。
砂浜の向こう、巨大な影、巨大なサメのボスモンスターが姿を現す。
「あれが《海辺地帯》の守護者『ヴォルセイバー』だ」
「う、嘘っ…!?あんなのに勝てるんですか!?」
「大丈夫だ、二人で挑めば十分いける」
「本当に…?」
「ああ、作戦って言えるかはわからんが、メタルンがタンク、カンムリがアタッカー、そんでルーちゃんはバッファーで、余裕ができたらカンムリと一緒に攻撃してくれ」
「ルーちゃんには支援重視ですね。わかりました!ちょっぴり怖いですけど、やってみせます!」
「その意気だ、ヴォルセイバは攻撃力と防御力が高い。代わりに賢さが壊滅的で魔法はあんまり使ってこないから狙われないよう注意してくれ」
「はい!ヒスイ先生!」
『ウォンウォン!』
ルーちゃんが勇ましく吠える。
準備万端といったところかな。ちなみに一度の戦闘に3匹しか連れ出せない仕様になっている。ここ重要。
「よし…行くぞ!」
俺が合図を送ると同時に、海面が爆ぜた。
白波を切り裂き、巨大な背びれが弧を描く。次の瞬間、轟音とともに《ヴォルセイバー》と対面する。
『ギャアアアオオォォッ!!』
「メタルン自分に『シールド』!エリュシア様は基本カンムリにバフを掛けてくれ!」
「はい!ルーちゃんはカンムリさんに『マジックアップ』です!」
『ピキッ!』『ウォ~ン!』
メタルンの防御力が上昇し、ルーちゃんのおかげでカンムリの賢さも上昇する。
そこへヴォルセイバーが水を纏った牙で突っ込んでくる。
『ガアアアアアァァァァッッッ!!』
「『ブルーファング』だ!カンムリ前に出てくれ!」
『ぷるっ!』
素早く前に飛び出しみんなを守る。
そして、ヴォルセイバーの水流を纏った牙がカンムリに炸裂。
――ドガァァァン!!
水しぶきが辺り一面に弾け飛ぶ。
「うわっ…凄まじい威力です!」
エリュシアが目を見開く。だが、カンムリの体はまだ健在。
特性【ぷるぷるボディ】のおかげであまり効いていないようだ。
「よし!カンムリはそのまま『ギガボルト』!メタルンはさらに『スウィフト
』を掛けろ!」
『ピキッ!』
メタルンの体が淡い銀の光を放ち、身体能力を底上げする。風のような魔力が吹き抜け、メタルンの動きが一気に軽くなった。
『ぷるっ!』
雷光が天へと伸び、瞬く間にヴォルセイバーを直撃。
巨大なサメが痙攣したように体を震わせる。
『グワアアアアアァアァァァアッ!!』
「効いてるよ!すごいカンムリさん!」
「…いや、そろそろあの大技が来る」
俺が言ったその瞬間。
『グオォォォォォォッ!!』
ヴォルセイバーの全身が青白いオーラを纏い、海水が激しく巻き上がる。
地面まで震え、海風が一気に冷たくなる。
「来るぜ大技…『オーシャンドライブ』が!」
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