曖昧さを愛そうよ

 この世には言葉が増えました。

 たくさんいろんな言葉が増えて、今まで言葉を与えられてこなかった人が救われました。


 でもそれがかえって新しい分断を生みました。曖昧なままで良かったものまで、言葉に押し込めようとしたのです。


 それはずっと窮屈で、それでも収まりきらないものを更に細かく言葉にしまおうとしたのです。


 そうやって無限に言葉は増えて、曖昧なものはその他という見えない箱に押し込められてしまいました。


 賢い人は何のことを言ってるのか具体的に想像できちゃってると思いますが言わないでくださいね。しーっ。


 わたしは思うのです。

 理解という言葉はつくづく遠くなった時代だなと。

 何度だって言いますが、理解とは共感の一つ上のトーンにある世界のことです。

 そこは共感ではなく知性、つまり共鳴でつながる世界です。


 理解というのはときに手放してしまってもいいのです。

 それもまた一つの理解の形だから。

 理解できないことが理解になるんです。


 わたしたちはそういった余白の理解を失ってしまった。


 世界は今やり直しているのです。

 考えるということがどういうことで。

 理解ということがなんだったか。


 もう一度探す旅に出ています。


 今はその過渡期です。

 だからごちゃごちゃして見えますが、いずれ落ち着くのだと思います。

 これが終われば、わたしたちは一つ上の理解のトーンへ行くことができるはずです。


 何十年かかるかわかりませんが希望を捨てずにいきましょう。


 さて、ここでCMを挟みます。

 わたしの小説のはなしです。


 銀の大地

 https://kakuyomu.jp/works/822139837051407702


 なんと、これは、本文とまったく。

 関係がない小説です。

 うそです、共感よりも理解を求めるタイプの小説です。


 よければ手に取ってください。


 CM終わり。


 もしも共感に疲れてしまって、言葉狩りにも思える言葉の型はめ世界にも疲れてしまって。

 休みたいと思ったら、今日はここが空いてます。


 わたしの布団の端っこの端が空いてます。


 どうぞ休んでください。

 それではアデュー。(ひそひそ声で)

 

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