第1話だけでも、詩のように読めます。僕を産んだ母への愛情飢餓感と、僕を産んだ母への激しい憎悪が、螺旋のように絡み合いながら、鋭く激しく表現されています。しかし、生まれてしまった僕は、母の血が身内に流れるのを感じながら、生きていくしかないことを悟るのです。物語のプロローグのような、物語のエピローグのような、命について考えさせられる、こころ揺さぶる非凡な物語。