海と船とフグと

@kakeru-naka

第1話

私は千葉が伊勢エビの北限とよく聞いていたが最近は茨城県沖というそうで、実際にはもっと北になる話になっているようである。暖かくなっていてもうすぐ日本は亜熱帯かとも言われる。昔「どくとるマンボウ航海記」を読んでいて好きな箇所があった。確かそれは航海から帰ってくる船の中に何羽かのツバメが入り込み、それは嵐にあたって傷ついた体を休めるために入ったようで、元気になると飛び立って行くシ-ンだ。なんとも風情があるなあと感じたし、乗船してくるツバメなんてそれだけでもメルヘンだ。こんな渡りにも温暖化は影響するだろう。

 地球温暖化は詐欺だという大統領もいるが人間は所詮は温度を深刻に感じきれない生き物かもしれない。僅かな変化は誤差範囲なのだろう、、少なくとも温暖化で住む場所を変える人は私の周りにはいない。しかし、自然の生き物達は敏感で正直に反応する。熱くなると獲れなくなるものも出てくる。一方で獲れるようになるものも。

 最近、フグがより北の方で獲れるらしい。そして漁港周りでフグ調理資格を取る人が出ているらしい。ちゃっかりしていると言うか逞しいというか。ひょっとして風向きが変わればこんな資格を取っての便乗は無駄になるかもしれない。でもやはり僕はちゃっかり便乗が大変好ましいものと感じる。船に飛び込むツバメだって便乗組みだ。適応して生きて行く、それが大事なのはツバメも人も同じなのだ。

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