第32話 僕の答えは?どうする?
僕は目覚め、母さんが来ていた。そして、静は変身しないまま、そのままでいた。
「困ったわね〜。啓介。大丈夫?」
と母さんが困りながら、僕の身を案じてくれている。そして、静の言う処遇に付いても、考えなければいけない、、、
…僕に聞いたとするなら、僕の意思一つで八ヶ岳さんの処遇が決まってしまうということか、、、
「母さん、上手く八ヶ岳さんの魔力を制御できないの?」
と頼んだが、
「八ヶ岳さんの母さんとは話をしているわ。もし、娘達が暴走するようなら、その時は、私達に処遇は任せると、、、ですが、茜ちゃん自体の魔力は小さいけれど、類発するようなら、魔力を全て奪わなくてはいけないわ!啓介が魔力をコントロールすると言うなら、私が魔力をコントロールして、無くす事をやっても構わないけど、その場合の意味は分かる?啓介?」
「へっ、どういう事?」
「つまり、八ヶ岳さんは八ヶ岳さんの母さんの事を全て忘れなきゃいけないって事よ。しかも暦ちゃんも一緒に、、、それは啓介、あなたが八ヶ岳さんのお母さんとの縁を茜ちゃんと暦ちゃんから完全に断ち切ると言う、決断をしたって事なのよ!」
ととんでもない話だった。そして、静が、、、
「これが女神様と天使の役目なのです。啓介さん。本来、私達が判断する事ですが、それを家族として見て、あなたに全てを任せると言う、特別な判断なのですよ。」
と言い、その言葉は鋭く突き刺さり、僕は少し混乱した。そして、父さんの方も血が混じっているので、全くの他人ではなく、僕の家の一族の問題として、扱ってるものであるとも僕は判断した。その判断を今、ぼくは任されている。
「すぐに答えを出さなきゃダメか?」
「はい。事態はここで判断しなきゃ、私達が判断しなければなりません。」
そう言われて、僕は、、、
「八ヶ岳さんは僕の大切な人だ。ずっと一緒にこのまま居たい。だけど、それが叶わねのなら、僕の記憶を消してくれ。そして、僕の居場所を別な場所に飛ばせ!」
と判断した。母さんも静もまさかと言う判断だった。確かに僕が引っ越して何処かに行けば、八ヶ岳さんの暴走はこれからは収まる可能性が高い。そして、その口実等は、この二人なら、どうとでもできると言う、僕の判断だった。そして、仮に八ヶ岳さんが暴走するなら、仕方がない。と言う、僕の冷静な判断だ。
「それを意味する事が分かる?啓介?」
「ああ、分かっているよ。母さん。」
「啓介さん。本当に分かっているのですか?皐月さん、出門さんは記憶が残ってても、飯塚さんや学校の皆が、、、そして、ずっと過ごして居た場所のほとんどの人があなたと一緒にお互いに過ごした記憶から無くなるって事ですよ!
つまり、一部の人を除いて、今までの人から記憶を消滅させる事なんですよ!バイト先の店長も、学校の先生も、友人も、、、高校生活がゼロになるという事ですよ!」
と静も予測にない判断を僕がしたので、慌ててしまった。そして、母さんも同様に、いつものようににこやかに穏やかそうにしているが内心は焦っているだろう。
「分かりました。天界に察知されないように上手く、母さんがやりますので、一日だけ待ちます。本当にその判断で良いか、考えなさい。そして、悔いのない判断をして下さいね。それが子供の考えを尊重する母親の役目ですから、、、」
と言って、うちの家を出た。そして、静は小さく変身して、
「本当に啓兄はわかってるの?その事がどういう事か?って事に、、、」
「何、今まで、僕が壊して、直して来た知らなかった全ての人や物に贖罪が来たと言う事にしておこう。とにかく一日考えさせてもらうよ。」
そう言って、雨が降る中、いつものように夕飯を作り、一日が終わる最中、僕は改めて考えていた。
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