第33話 答え
そして、次の日、夏休みに入った僕は、、、
「さぁて、この環境は好きだったけど、仕方ないかー。」
と開いてた窓を閉めて、エアコンを付けて、母さんを待つことにした。そして、静も
「啓兄、その判断で本当に良いのか?」
「当たり前だ。今まで、知らなかったと言えど、みんなに迷惑をかけた。それは自分自身を清めて、みんなにちゃんと贖罪はしないといけない。一人の男のけじめだ。言わば、男だからこその男のけじめを付けなきゃいけない。これは一人の人間の男としてのけじめだ。」
そう静に答えて、母さんが来た。
そして、場が一気に凍りついたような感じになった。
もう一度、母さんが言った。
「本当に昨日と考えが変わらないのね?」
「はい。僕は僕がいる事で他の人に傷ついて欲しくないです。だからこその一日経っても、思いは変わりません。」
そう言って、母さんは女神として、魔法の呪文みたいな物を唱え始めた。
静も僕も母さんが口にした言葉一つ一つが聖なる空気に変わっていくのが、分かった。
そして、母さんは呪文を唱え終え、天に光が通り抜けて行った。
そして、僕が天から光が来て、一筋の光が僕を覆った。
「さぁ、みんな、これで終わりか、、、
みんなありがとう。」
そして!バァーンと音が鳴り、僕はいっぺんに光の中に囲まれ、胸の中に光が取り込まれて行った。
そして、、、
「あれ、あれ?何もない。どういう事だ。」
…僕は記憶がある。一体何が起こったんだ?
そして、ドアが開いた。
「啓介!!合格も合格!それも満点の100点だ!」
と父親が入って来た。その後、琴音も入って来た。
えっ、何が合格なんだ?意味が分からない。そう、僕がうろたえてると、父さんが、
「天使(あまつか)の成人の儀だ。よくやった!啓介!」
天使の成人の儀?何だそれ、、、と僕はポカ~ンとなっていた。そこに琴音が、、、
「啓介兄さんは雨塚家、つまり天使の次期当主が正式に決まったのよ。さすがにこの試練は私達みんな無理だと思ってたけど、まさか合格とはね。それも100点満点の合格で!!」
じゃあ、八ヶ岳さんは?
「悪いけど、利用させてもらっちゃった。」
と琴音は女神らしからぬ発言だ。しかし、父さんは言った。
「この極限の状況で誰も見捨てないで自分を犠牲にして、よくこの判断ができた。それでこそ、勇者であった父さんの息子だ。見たか、神々よ!」
と空に言い、光を体から放った!
「まさか、血が薄いとは言え、破壊神の生まれ変わりがこのような判断ができるとは思わなかった。やはり勇者と女神の子は素晴らしいな!」
と天から聞こえてきた。
そして、
「ふぅ、緊張したわ。私達も、、、」
と母さんと静は疲れた様子だった。
そして、母さんが
「さすが啓介ね。私達の息子で勇者と女神の息子と言えど、100点を取るとは思わなかったわ。」
と安堵していた。
そして、僕は、、、
「結局、どうなるの?八ヶ岳さんも巻き込んで!!」
とちょっと怒りながら言った。
「いつもの生活に戻りなさい。天使の成人の儀は最年少で啓介が通ったわ!父さんでさえも19歳でやっと合格できたのに凄いわね!」
と母さんは言い、八ヶ岳さんは確かに魔族とのクォーターだが、全部母さんが仕組んだ事だった。それに関して、
「静流母様も人が悪いのです!私は生きた心地がしません。突然、儀式をやる事になって!初めてで大変だったのですよ!」
と静も少しブーたれた様子だった。
とりあえず、この騒動は決着ついた。だが、まだ本当に決着つけない事があるのを僕は知らなかった。
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