第9話 出門さんの正体と八ヶ岳さん

 次の日、普通に登校して、出門さんが可愛いと噂になっていた。そして、学校の前に琴音が母さんと居て、出門さんの様子を見て、帰ってしまった。


 そして、調理実習で二クラスが合同で、料理をする事になり、出門さんは八ヶ岳さんと料理を作った。

 俺は渾身の一品を作る為に集中してて、気づかなかった。


 「そして、渾身の一品の秋刀魚の味噌煮だ!!」


 と同じ班の人に言って、みんな同じ班の人は美味いと言ってくれた。


 一方、八ヶ岳さんと一緒の班の出門が泣いていた。その姿にみんな注目した。


 そして、出門さんは、


 「母さんの味噌汁です。この味付け、間違いありません。八ヶ岳さん!どうやって作ったのですか?是非とも教えて!!」


 と味噌汁食べて、スンスン泣いていた出門さんが、八ヶ岳さんの手を取り、レシピを教わっていた。


 出門さんは悪い人ではなさそうだ。


 そして、帰りになり、琴音がいたので、


 「朝は何してたんだ?出門さんは意外と良い人そうだぞ!八ヶ岳さんの味噌汁に感激してたし、、、」


 「兄さん、実は出門さんは魔王の娘なんだよ。お母さんは捕まったけど、出門さんは隠し子だから、みんな把握してないの!母さんと確認して、間違いないわ!強力そうだから、啓介兄さんも一応、注意してね!」


 まさか、魔王の隠し子だった。ビックリはしたが、お母さんも捕まったと聞いて、一人暮らしは寂しかったのかもしれない。


 そこで丁度、八ヶ岳さんも委員会が終わって、帰りを琴音と三人で帰路に立って、


 「今日はビックリしたよ。出門さん、泣いちゃうんだもん。でも、良い子なのは分かる。連絡先も交換しちゃった。」


 そして、琴音が


 「八ヶ岳さんは昔から見る目あるから、信用しちゃうなー。」


 と独り言のように言い、その日は三人で帰った。


 「遅い!啓兄!」


 とおやつの時間が過ぎていた静に、近くのドーナツ屋で買ったドーナツを静に渡した。


 「結局、魔王の娘だったよ。出門さんは、、、」


 「分かりやすい名字だな。啓兄。」


 と言い、静はドーナツをあっという間に食べてしまった。


 静も琴音から連絡を受け、一応、監視対象として、出門さんは取り扱いになっていた。


 でも、八ヶ岳さんに向けた涙は出門さんにとっては、かけがえのない味噌汁だったみたいで、八ヶ岳さんは良かったと連絡を僕にして来た。


 そして、八ヶ岳さんは知らないところで、「料理落としの八ヶ岳!」と噂されているのが広まっていた。


  

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