第6話 助さんと看板娘・ラスト

 ところが!彼女は花束も無視るし――

「うふふ♡

 助さんたらぁ♡」

ガラガラガラ!

やはりみくちゃんは、テーブルの上の物を全部なぎ

倒した!

パリパリーーン!

「ご注文は?」

輝くような彼女の笑顔。オレはそれが見たくて、この店に通っている気がする。怒りなど湧いてこない

からだ。

「そ、そうだな、、、

 酒と、レバニラ炒めを。」

「はい♪」


 彼女が向こうへ行き、オレは冷静に考えてみる。

告白は成功したのか?

いいや!

まだだ。約束できていない。オレの英和辞典には、

リベンジの言葉しかない。

 ふと、隣の席の客の声が耳に入ってくる。

「明日は給料日だぜ♪」

(そうか。

 明日は給料………

 っ!!?)

オレは慌てて財布の中身を確認する!やっぱりついてない。

心も懐も寒い、一日だ……。


〜 助さんと看板娘・完 〜

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