第4話 助さんと看板娘・13

 みそ汁をすする。

これもうまい!

刻みネギの風味が鼻を通り、いいアクセントに

なっている。

モグモグ。

豆腐もいい。柔らかくて、いい塩梅(あんばい)だ。

一口酒を飲む。で、オレは考える。

男なら、告白すべきだろう。

あんな美人に声をかけないのは、

男の罪である。オレは迷わなかった。

「みくちゃん。」

「はい♪」

彼女は給仕(きゅうじ)でいそがしい。

今だ!

「明日、花を見に行かないか?」

と花束を差し出す。が、

みくちゃんはそれを無視して―

「もぉ、助さんたらぁ♡」

ガラガラガラ!

「え!?」

彼女はテーブルの上の物を、すべてなぎ倒した!

パリパリーーン!

それらは下に落下し、儚く割れ散らかす……。

「お、おい!」

みくちゃん、これはいったいどういう――

「ご注文は?」

「・・・。」

か、かわいい。怒る気にもならない。

ま、いっか♪

「酒と、、かけそば、、、

 あといなり寿司も。」

「はい♪

 少々お待ちください♪」

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