「辞令は突然だった」の出だしに、強い興味を惹かれる。主人公は海外へで働くことになったのだが、それが恋人との衝突を生む。主人公の抱えた後悔の念。それから長い年月が立ち、主人公は帰国の途に就く。飛行機の窓から見上げた景色。その詩的な描写がとても美しい。そして、主人公は「夜明けの空に種をまく」。それがどのような行為を意味するのかぜひお確かめください!ラストの言葉はとても力強く、印象的。希望が湧いてくる一作でした。
仕事と恋愛のどちらを取るかは至上の命題の一つだと思います。空の美しさで出会った二人の想いは、また空へと託される。たとえ時間や距離で別つものがあっても、大丈夫だなんて思いたい。だって空は、繋がっているから。