第13話 20種類の普通のキノコ
魔法の森の普通っぽい場所に、20種類ほどの【普通の食用キノコ】がいます。
キノコを普通に食べるギフト君は、その普通のキノコをとっていました。
ムルムル?ムルムルは研究所でお茶を飲んでいるころです。
なんでも近々、管理人コバヤシがお見合いをするので、恋の相談にのっているとのこと。
ギフト君は普通のキノコを20種類ほどバスケットいっぱい集めようと思いました。
「へへへ。お味噌汁にして食べたいなぁ~」
キノコをつんで、バスケットの中へ。
「炊き込みごはんも、いいかもなぁ~」
キノコをつんで、バスケットの中へ。
「ムルムル、よろこぶかなぁ~?」
「おい、チョンマゲ」
ギフト君はカモノハシアヒルの精霊で、不思議なキノコを食べて頭から毛がはえたことをきっかけに、チョンマゲです。
「ん?君はだーれ?」
うしろをふりむくと、そこには方耳にピアスをしたムラサキ色の小さなクマさんがいました。
ギフト君は、そのムラサキ色のクマさんをはじめて見ました。
ギフト君があいさつをしようとすると、クマさんがバスケットを持って逃げて行きます。
「えっ・・・えぇっ?ま、まって!!それは君のぶんじゃないよ~?」
ギフト君はクマさんを追いかけます。
あっちに行ったり、こっちに行ったりして、ついにギフト君はクマさんをつかまえました。
すばらしいタックルでした。
「どうしてヒトの物をうばうの!?それはとてもヒドイことなんだよ?」
「お前、裏切り者だっ!!」
「どうゆうこと!?」
「森のキノコを都会に持って行って、森のキノコを全部なくそうとしてるんだろう!?」
「えぇ!?ちがうよっ」
「なにっ・・・研究所っていう都会に、だ。入っていくの見たぞ?」
「キノコを調べるんだよ。食べてもいいかとうか」
「おれたち、森の住人がか?」
「そう。それと魔法の研究だって。森のキノコをなくすためじゃないよ」
「都会に魔法を持って行ってはいけない」
「どうして?」
「人間はきっと、魔法で遊ぶために、おれたちの食べ物を全部くらい持って行く」
「そう思ったから、守ろうと思ったんだね。ありがとう。魔法の森のキノコは、人間が食べれないんだ」
「そうだったのか・・・誤解してすまなかった。おれはワグマ。キノコ返すよ」
ギフト君はキノコを返してもらって、森のどこかに行くワグマに、手をふりましたとさ。
小さなクマさんだけど、ワグマにとって、森を守ろうとするのは普通のことなのかもしれないね。
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