第31話握手会!開催!!

 寒い冬空のなか、午前中にも関わらず島の某大手総合書籍店では人だかりができている。


 客層は全体的に黒色の服装をして男性が多い。時おり奇声を発し、今か今かと何かを待っている。


 今日はなんの日だ?


 そう、今日は俺(海野うさぎ)のファーストアルバム『マリーンプリズムパワー』の発売日。それに伴い握手会がこの店で敢行されるのだ!!!


 店の裏側で茫然自失の金髪美少女が佇んでいる。負のオーラが漂い、寒さのせいか震えている。


「なぁ、斎藤…本当にやるのか?」

 金髪美少女(俺)は問う。この握手会の意義に。


 頼もしい俺のマネージャーの斎藤は金髪美少女の傍で自信持って答える。

「大丈夫です。うさぎさん!この日のためにアルバムは1000枚用意してきました!!!」




 !!!!!??!!!?!!!俺は絶句した。


 馬鹿野郎!!!!それじゃ1000回握手しないといけなくなるじゃねーか!!!?

 馬鹿なの?アホなの?


 ーーーーと心の中でブチ切れていたが、さすがに36歳!俺は大人!歯を食いしばり耐えた。



 しかし、怒りの中、走馬灯がよぎる!!!



 頭の中で職場の上司、係長の竹倉さんが浮かんだ。


「望月君!今週の土曜日、うさぎちゃんの握手会があるんだ。悪いけど俺は全力だすよ。」



「…そうですか。」





 今日、絶対係長は来る。以前、海野うさぎ(俺)に告白できなかったから今回も告白してくる…しかもリアルで……


 気分が重い…死刑囚の気分だ……

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おっさん少女になる プラチナ @purati7

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