ロゼの夜
茶村 鈴香
ロゼの夜
ロゼのワインを飲んだ後
あなたは私をほんの少し
痛くする いつも
テーブルの上にグラス残して
そう大きくもない胸は
つかむようにされると痛い
もっと豊満な女の人の身体に
慣れてるのかもしれないけど
ピアス外してくれる時は
ひっぱるとやっぱり痛い
キャッチにも数種類あるから
見慣れてください
痛いけど好きなのは
耳たぶを噛まれること
首の後ろも
鎖骨のちょっと上も
体勢によるけど
両手首押さえられるのも
嫌いじゃない
ちょっとMなのか私
…いたいって言うと
優しい人は一回止まる
そうでもない人は
じゃこれは?って変えてくる
あなたは後者だよね
私も痛くしようか?
なんて反逆しても始まらない
だってあなたは
痛がる私が好きなんだから
性格的にはどうかと思うけど
泣きそうな顔好きだよね
演技とかではない
本当に痛い、し
…よいことはよい
今夜のロゼくらいにはよい
あなたは何事もなかったように
眠りにつく
私は所々痛いなと思いながら
眠れると信じて目を閉じる
痛みは夢の中で
甘い烙印になる
あなたのものになりたくて
私は自ら灼き印を押しつける
次の約束はなし
いいワインがあったら連絡する
ほらね あなたのペースに
巻き込まれてまた痛くされる
次は私が探しておくよ
フランスもイタリアもいいけど
私の普段はスペインかチリ
今度は私が痛くしてあげる
グラス磨いて 待ってて
ロゼの夜 茶村 鈴香 @perumi
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