第9話 10代の頃に書いた鬼退治の小説
南条あやさんもおそらくは言語理解の数値がすごく高くて、苦手な分野は平均ラインか、境界知能、という私と同じタイプの当事者だったのではないか、と思うことがある。10代後半に文庫1冊分の分量を書ける筆致もよく考えたら相当にすごいことだと思う。
南条あやさんと同年代に作家の綿矢りささんがいらっしゃるが綿矢りささんと同様、南条あやさんも文庫分1冊の文章を書けてしまう文才があった。南条あやさんも小説を書いたら綿矢りささんと同じように脚光を浴びていたかもしれない。綿矢りさと南条あや、という論考は見たことはないが同年代を生きて同じように10代後半に早熟な才能を示した二人。
私が10代だった頃も書いてはいたけど南条あやさんや綿矢りささんのように日の目は見ていなかった。10代の頃、私は鬼退治の小説を書いていた。鬼滅の刃の連載が始まる4年以上前の話だ。内容は鬼なった少年をある武人が過去と邂逅するという物語で鬼側にも複雑な事情があるということを当時の私は書いたが、当時の感想は散々だった。鬼側に事情があるなんてありえない、鬼退治の小説なんて流行らない、話が暗いと酷評の嵐だった。
鬼滅の刃の連載が始まる前の時期なので鬼滅の刃の影響はないが、鬼滅の刃が大ヒットしたとき、私は驚いた。そもそも、この小説は駄作として封印していたし、同じような鬼退治の作品がブレイクして、嬉しかった。
ふと思った。作者の吾峠呼世晴先生は謎が多い作家として知られている。女性であること、2025年現在、36歳であること、福岡出身であること、誕生日が子供の日であること、以外のことは出身校でさえ明かされていない。
あまりにも謎が多いので私は個人的に吾峠呼世晴先生は過去に壮絶な苦しみがあった方なのでは、と思っている。私が鬼退治の小説を書いていた理由は生きづらさがあったからだ。鬼退治の小説を鬼滅の刃の連載が始まる前に書いていた事実は誤解されるかもしれないと思いつつ、素直に嬉しい。だから、というわけじゃないけど吾峠呼世晴先生もまた相当な生きづらさがあった方だと思っている。
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