可笑しくなっちゃう
夕凪あゆ
第一話
あなたの声を思い出すたび
胸の奥がきゅっと鳴って
肺にあなたの影がうつる。
目を閉じれば笑顔が浮かんで、
世界がやわらかく染まるのに
同じくらい不安で苦しくて
会いたい、触れたい、でも言えない。
夜の静けさに
小さな鼓動だけが騒いで
「こんな気持ち、おかしいよ」って
自分に問いかけるたび
余計にあなたでいっぱいになる。
ねぇ、どうして?
あなたの一言で泣きそうになったり
ただの視線で笑えてしまうなんて。
私は、気づきたくない。
私の心はもう君のものだなんて。
あなたが誰かと笑うだけで
胸が張り裂けそうになるのに
それでも目を逸らせなくて
嫉妬さえも甘い毒みたいに
わたしを痺れさせていく。
もし叶うなら
心の奥に鍵をかけて
あなたを閉じ込めてしまいたい。
逃げられないように、心地良い温度で。
わたしの世界で、生きていて?
理屈も答えもいらない。
ただ私はいま
あなたを想うだけで
おかしくなっちゃう。
──これが私の恋の形だ。
狂おしいほどに、
壊れてしまうほどに、
でも恋情は止められない。
この熱に焼かれながら
わたしは今日も
あなた、あなたを、
求めてしまう。
可笑しくなっちゃう 夕凪あゆ @Ayu1030
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