つづき
ずずずず……
地鳴りだ あたりの木から小鳥が 逃げたつ
そして
獣たちがのがれていった
「滅べ友よ!人間よ!わたしの根は
水源にまで伸びている
これに1滴
人間たちがまいてきた毒をまぜれば 人間などひとたまりもあるまい!さあ 滅ぼすかミアよ
さあ!」
長老の樹は檻の中の タケシをしめした
もうすぐで我が血潮だ
みーあー
再び高く檻があがる
とろ
タケシの純朴さを食らう気だろう
させない!
舞い上がった
しかし高さがたりない!
……神よ
「ワルキューレ!神に背いたお前が御前にいのれるわけはなかろうが!」
長老の樹は
ミアの首を狙いにくる
「ミア」
リョウが足元の魔をつぶしていく
「タケシを頼む!愛してるミア」
私も だがいに背中合わせになりながら
ミアはねがった
神よ
どうかおゆるしを
上空に真白の 輝き
かかっ
空気をならしておりてくる
「ペガサス!」
「おのれ……私の願いも聞かずこの体たらく!」
樹は ごぅど……うと根を伸ばした
ぎぉおう
根は魔物の全てに根を突き刺し
魔血を 吸い上げて言った
魔物たちが
灰になりくずれおちる
樹の根を気持ちの悪い赤が駆け抜けた
ぼえーーーつ
樹がうめいた
そして取り込まれた顔がくぱりと 口を開け
ぼふううううっ
と 吠えた
「ワルキューレミア!潰す」
ペガサスは ミアをうけとめると
上空へと一飛びでまい上がった
そして根の檻に対峙すふ
がおっ!
ミアが剣をうちふるう
ミア!
服はととけて べろべろだったが
タケシはぶじだった
「ミア…」
そしてミアの髪をだきしめる
みーあーじゃなくなったのね
ミアは ふとした成長に涙した
タケシをペガサスにのせておりる
かかっ……
ペガサスがおりると
再び
ミアは タケシをのせて そらへと 舞わせた
「ミア……」
タケシ……不安気だが いまは 傷ついて欲しくない
「あとでね?」
それだげが
わかれであった
「いってくれるな」
リョウが いうと
ペガサスは 美しい嘶きをみせ 空へとかけのぼった
よし
リョウと ミアは背中を預け合い
もはや 暗黒の樹と化している
樹にいどみかかった
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