第3話 文章を書くのは怖いこと
基本的に危機感薄めの能天気人間なので、カクヨムでは思いついたことを思いついたままに書き散らかしています。
でも、時々思うんですよね。
文章を書くって恐ろしいことだと。
必死に取り繕っても、気を配っていても、文章にはその人の考え方が入ってしまうんです。
自分の作品を例にあげて言うと、『滝川木工店』という初投稿作品がありまして、主人公の
普段温厚なじいさんが、初めて声を荒げて言うセリフ。
初稿の時、私はじいさんにこう言わせました。
『自分の命を粗末にするやつは許さねぇ』
ここには、私の中にある、自ら死を選ぶことは良くない、勿体ないことだという先入観が強く入ってしまっています。
このじいさんは大工で、木材をとても大切に、対話しながら扱っている人。古木でも生かす。そういう価値観で生きて来た人と言うキャラクター設定が前提にあります。
葵青年とも信頼関係で結ばれています。
それでもこのセリフは、自ら死を選ぶくらい追い詰められている人を、頭ごなしに否定しているような言葉だなと気づきました。
このセリフで傷つけてしまった方がいらしたかもしれません。
ごめんなさい。
だから、改稿版では変更しました。
『モノを粗末にするやつは許さねえ! 例え自分のことでもだ』
まあ、意味は同じなのですが、じいさんの考え方の道筋の先にある意見、くらいのオブラートに包んだ言い方にはなっているかなと。
更に言えば、言外に『だから俺も一緒にお前のことを大切にしてやる』と言う、寄り添った言葉が隠れている。
と、読者の方に感じてもらえるような演出があれば、否定の意味合いは和らぐのかな……等と考えてみたり。
作品内でも、じいさんは葵を見守っていくんですけどね。
こんな風に考えていくと、文章を書くことは、自分を丸裸にされるような恐怖と、誰かの心を傷つけてしまう責任を同時に背負う行為なのだと思いました。
怖いですね……
それでも、私は書くことを止められないんですけどね。
言葉に敏感になりつつある現代社会。
気付けるだけの感度を、常にアップデートしていきたいです。
ちゃっかり宣伝(笑)
『滝川木工店』
(上記の部分は変更しました)
https://kakuyomu.jp/works/1177354054897801528
『改稿版 滝川木工店』
https://kakuyomu.jp/works/16816927861975169834
傷ついた二人の青年の再生の物語。
ブロマンス作品です。
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