恋文
みぃ
季節がみていた
いつの日か、あなたがボクを嫌いになっても
いつか、あなたがボクをキライになっても、
それはきっと、仕方のないこと。
流れる季節が色を変えるように、
人の心も、いつか形を変えるのでしょう。
ボクが差し出したこの手は、
いつまでも同じ温度を保てないかもしれない。
慣れたはずのその温もりも、
いつか、あなたには重荷に変わってしまうかもしれない。
それでも、あなたと過ごした光は、
ボクの細胞の隅々まで染み込んでいる。
笑い合った声、寄り添った夜の静けさ、
その全てが、今を生きる唯一の証。
もし、あなたの視線から、
ボクという影が薄れていくのを感じたら。
無理に引き止めたりはしない。
ただ、静かに、終わりを受け入れよう。
さよならは、言わないかもしれない。
でも、瞳の奥で、小さく頷くから。
「ありがとう」と。
あなたの未来が、たとえボクのいない場所でも、
眩しいくらいに輝くことを、
ボクは、この胸のセツナサに変えて、
遠い空の下で、いつまでも祈っている。
恋文 みぃ @miwa-masa
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