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片付けを終えたあと、私は晴明さまに呼ばれて目の前に鎮座した。
「姫君。青龍殿から我々のお手伝いがしたいとお伺いしておりますが、間違いございませぬか?」
「はい。お世話になる分、お仕事はしたいです。」
「それで、モノは相談ですが私の
「それは、女房としてでしょうか?」
「女房としてでも構いませんが、私縁の陰陽師としての方がいろいろと都合がよろしいかと存じます。」
晴明さまの提案に私は少し考える。
晴明さまのゆかりの陰陽師として内裏へと上がるのであれば、必然的に男としてだ。
ということは内裏へと出仕する形になるので、吉平さま方とご一緒に内裏に向かうことになるだろう。
〈青にぃ、雪華どう?〉
〈仕事の内容的には問題ない。ただ、出仕なのかしばらく寝食を共にするかで対応が変わってくるし、今の内裏は色々と真っ黒だった。〉
〈いつの時代も、権力が集まるところは、よろしくないのう。〉
「晴明さま。そのお話を受けるとして、吉平さまとご一緒に毎日出仕をするということでしょうか?それとも春宮さまの殿舎で寝食を共にするという事でしょうか?」
「我が家から出仕という形でも構わない。現状を見て姫君が判断なさるよ。」
「かしこまりました。晴明さま、そのお役目謹んでお受け致します。」
「お上には今から文を出して、私と姫君が春宮さまの件で参内する旨を伝えよう。そのまま春宮さまの側仕えになれるように私からお上に話す。姫君が女だという事は、私とお上と3人の秘密じゃ。その姿の時の名をなんとする?」
「では、時平と。」
「あい、わかった。」
「私はどこにいても、神将を4人従えて、側に居てもらい、もしもの時には力を貸してもらいます。」
「4人??」
「今からあと2人呼びます。」
「そうか。」
と納得したお返事をいただき、晴明様からお仕事との依頼を受け、詳しくは晴明様からお上へ直接文で連絡をしてくださるとのことだった。
私は、晴明さまのお部屋を出ると、坪庭にでる。
目的は、琥珀と朱桜を呼ぶためだ。
深呼吸をして印を結ぶ。
「伏して願い奉る。我を加護する十二の神々よ、南方の守護神、紅き破壊の炎よ、西方の守護神、白き風、神の吐息となりて我が前に姿を現せ、朱雀! 白虎!」
今までにない大きな風が巻き起こり、朱色と白金の光の塊が現れ中から中華服を着た2人が姿を現した。
〈〈皐月ー!!!〉〉
と盛大に2人に飛びつかれれば、そのまま後方に倒れ込む。
「3日ぶりだね、朱桜、琥珀。」
〈3日?!皐月が儀式を受けてから向こうじゃ1ヶ月半時間は進んでいるんだよ?〉
〈めちゃくちゃ長くて、もう会えないかと思った。〉
「え?1ヶ月半?!私こちらにきてまだ3日なんだけど・・・・。」
〈時間の流れが少し違うのかもしれないな・・・・。〉
なんて青にぃが言うモノだから眩暈がする。
つまりこちらで一日経てば、向こうでは単純に15日進むと言う事だ。
え?これ早く帰る方法を見つけないと色々やばいのでは?と正直感じてしまった。
青にぃが得ている現段階の情報と、内裏での役割を5人で話し合い、私たちは今日1日安倍邸のお手伝いをして過ごした。
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