第じゅうろく話 踏切
【なんだか、暗い未来の話になってきた。
こんなにも青く澄んだ空なのに。
桜も満開で、大仏様もにこやかなのに。】
(車椅子が倒れる音)ガチャ!!!
「あれ、
「線路に何かあるよ!?」
「踏切に車椅子が倒れてる!あ!」
【
みんなも続いた。あたしも。
踏切から外れた線路の上に、誰か人がうずくまっている。
見覚えのある車椅子も倒れている。】
「おばあちゃん、大丈夫?」
「おばあちゃん!」
【男の子達3人でおばあさんを支えて、女の子達で車椅子を起こしたら、】
(踏切の音)カン、カン、カン、、、、
「
「
女の子3人
「わかった!!」
【ふたりは、踏切待ちの車に向かった。
あたしは非常ボタンの前へ。】
【パニックってこういうこと!?
頭がグルグルして、信じられないくらい声が大きくなるよ。】
「これって、押しちゃダメなのじゃないの!?」
「今は押す時!押せ!
「か、かたい、押せない!」
「
「
「
「ダメだよ、3人がかりで、やっとおばあさん、支えているのに。」
「いや、まず押した方がいい。僕が行く。」
「
「走れぇ!
「かたいよ、無理ぃ、、、でも、
あたしが押さなきゃ、あたしが押さなきゃ、あたしが押さなきゃ、」
【こんな時こそ、AIに聞いてみよう。
アプリを開いて、、、】
「間に合わないよぉぉぉぉ。」
「みんなが死んじゃう、みんなが死んじゃう、みんなが死んじゃう、」
〜〜〜
「え!?うん。」
【スマホをギュッと握り直して、ボタンに狙いを定めて。】
「いっけぇぇぇぇ!」
(スマホの打撃音)ガン
(ここまで、継続して踏切の音)カン、カン、カン、カン
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