第2章 影の訪問者

第5話 新たな依頼


夜の図書館にやって来たのは、大学生の佐伯蓮だった。

彼は震える声で言った。


「亡くなった親友と最後に交わした言葉を……思い出したいんです」


本は異様に歪み、ページは裂け、黒い染みが広がっていた。


「……これは、普通じゃないわ」

紗夜の瞳が鋭く光った。

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