18話 治癒固有魔法
ディングの死から二日がたった。学校の近くには山があるのだ。そこで特訓をしている。もちろんグランツ校長に許可はとっている。え?どんな特訓をしているのかって??ふっふっふっふっふっふっふっふっふ。それはね…………ムッシーとタイマンをはっているのだ!!!いまは宝魚とムッシーが戦っている。
「エーデルシュタイン!」
「アンフェルフラム!」
宝魚が放ったエーデルシュタインはムッシーのアンフェルフラムに焼き尽くされた。
「もっと丈夫なやつを撃つむし!!ほら!」
「なんだよなんだよ、いきっちゃってさこんなんで強くなんかならねーよーだ」
「だまれむし!こいむし!」
「むかつくな!!こいつ!!!わかったよ!!最高火力をくらわしてやる!!エーデルシュタイン!!!!!!!」
そうして放ったエーデルシュタインがあまりにもでかかった。縦2mはあるだろう。ムッシーはまさかの攻撃で吹っ飛ばされた。
「「「「HA?☆」」」」
見ていた俺たちは口をあんぐりあけた。宝魚はあんぐりというかあーーーぁぁんんんん-----ぐぅぅーーーーりぃぃーーー。ってかんじ。
「新技むし…………ほら!僕が言った通り…………強くなったむし。」
ぼろぼろのムッシーは小さな手で小さなグッドをつくった。
「やった!新技!『エーデルシュタイン リーズヒ』だな!」
「特訓の意味はあるむし。」
「新技といえばさ、僕図書館のときにボロボロになっても立ち上がってみんなを強化したじゃん?」
「ふぁ!?そんな話聞いてないむし!」
「そうだっけ?じゃ、はなすよ」
そして話し終わった。長かった。
「で、小魚、何が言いたかったの?」
宝魚がきく。
「うん、あの本棚に吹っ飛ばされたあと体中が痛すぎて死を覚悟したんだ。けど、その瞬間体中の痛みが消えてあふれる魔力が格段に増えたのを感じたんだ。」
「へぇー。不思議なこともあるもんだな。そのおかげでみんなを強化できるリインフォース オールを習得したんだろ?」
宝魚はあまり興味が無いようだった。
「ちょっと気になるんだ。もしかしたら新能力かもしれないって思って。」
「ふーん、じゃ、毎度お世話になっているフェイブ先生にでも聞いてみるか。」
という宝魚の提案に同意してフェイブ先生のところに行った。
「ふむ、なるほどな。それが何か、簡単なことだ。」
話を聞いたフェイブ先生はあまり驚いていないようだ。
「え!?ほんとですか?」
「ああ、それは一年生がよく勘違いするのだ。新能力とな。」
「え?新能力じゃないんですか?」
「それはな、『治癒固有魔法』だ」
「「「「「治癒固有魔法?」」」」」
ムッシー以外の全員がきょとんとする。
「ああ、特定の条件をこなすと痛みが消えてあることが起きるのだ。おこることは人さまざまだ。だが、おこることはプラスのことのみ。」
「へぇー。ん?固有魔法ってことは僕だけじゃなくみんなにもあるってこと?」
「そうだ。誰でも持っている。たとえばこの私。特定のダメージを受けると闇落ちする。性格や声が変わるからその点は困るが、あふれる魔力や技の威力が格段に上がる。」
「え?性格や声がかわる!?それ私なったことある!」
晴魚が驚いていう。
たしかに晴魚そんな話してたな。
「あれ闇落ちだったんだ。あふれる魔力が上がるのは自覚なかったけど。あ、フェイブ先生。闇落ちはどうやったら解放されるんですか?」
「闇落ちを解くには大切なこと、大切なもの、大切な人物などを思い出させるのが主な解放の仕方だ。絆を突き付けて無理やり解放させるという方法もある。」
「わたしの場合、お母さんが言ったことを思い出したからだね。気づけばわすれてて、それから性格と声が変わったんだっけ」
「僕の場合はたぶん 特定のダメージを受けるとあふれる魔力が格段にあがる だね。」
そしてしばらく雑談をした。
「ありがとうございます。フェイブ先生。色々教えていただいて」
小魚が礼をすると俺たちも続いて礼をする。
「ああ、またわからんことがあったら来なさい。」
「「「「「はい!」」」」」
そして山に戻った。
「それにしてもムッシー、全然興味なさそうだったね」
ノエルが不思議そうにいう。
「だって全部知ってるむしから。」
「え?」
「ぼくは神むしよ!知ってて当然むし」
「あーそーですか」
ノエルはムッシーを気に食わないようだ。まず、こんないも虫が神なわけないと!!
「特訓の続きむし。小魚のリインフォースつきで全員でかかってくるむし!!」
「「「「「ええええええ!?!?!?」」」」」
「問題ないむし。僕は強いから。」
「………………………うん!問題ないよ!!やろうやろう!!」
宝魚はやる気満々。ムッシーを成敗させてやろうとおもっているのだろう。え?俺?もちろんやる気だ!!むかつくムッシーをコテンパンにしてやる!ほかのみんなの顔を見た。うんうんうんうん。みんなやる気だ!!よーし!!
「リインフォース オール」
小魚の魔法で俺たちはパワーアップ。
「かかってこいむし!!」
「いくぞ!ドゥルフ!」
「エーデルシュタイン!」
「ベーゼトゥーテン!!」
「シュネーシュトルム!!」
「シュヴァハ!」
総攻撃を仕掛けた。だがその瞬間ムッシーのまわりに炎が出現し、相殺。
「ざっこ。もっとこいむし!」
「ドゥルフ スフェール!」
「エーデルシュタイン ゼーリエ!」
「『リインフォース フィジックス』!!」
「シュヴァハ フィジックス!」
「シュネーシュトルム リーズヒ!!」
さらに相殺。
「おお!!小魚!初めて見る技むし!!それはみんな大好き、なんちゃら波が有名な作品の元○玉みたいな原理むしか?」
「おい!やめろムッシー!怒られるぞ!!原理は似てるけど。」
「アンフェルフラム!」
「あっぶね。」
小魚は危機一髪でかわす。
「ははは!!くらえむし!『アンフェルフラム ヴォーレ』!!」
「「「「「うわぁぁぁぁーーーーー」」」」」
全員そらたかく飛んで行った。
「ありゃりゃ、技の威力間違えたむし。むかえにいくむし」
どっっすーーーーーーーんん!!!
と音がして着地…………いや、地面に衝突した。奇跡的に全員同じ方向にふっとばされて全員いた。
「う、うわぁー!!」
宝魚が驚いた声を上げている。
「「「「ん?」」」」
と顔を上げると…………なんと!そこには巨大な石でできた宮殿があるではないか!!ほんとの宮殿というか、宮殿の屋根部分だけ(?)みたいなかんじ。
全員が声も上げずに驚いた顔だけをして固まっていた。
「は、はいってみる?」
怖いのがすきなノエルがいう。
「い、いやだ」
怖いのが嫌いな晴魚がいう。と、その瞬間俺は瞬きをした。するとなんと建物の中にいるではないか!!壁を見ると石でできている。おそらく宮殿(?)のなかにはいったのだろう。ほかのみんなの姿は見当たらない。いったいどうしたことか………………………
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