第5話 バリアゲギャル参上

自由な校風の流星台でも一際目立つ存在。

制服のスカートを少し短くし、髪を巻いた女子――水城莉愛みずきりあ

そんな莉愛に結衣ゆいは食ってかかる

「莉愛ちゃん、その髪型……校則違反じゃない?」結衣が眉をひそめる。

「えー?流星台ってゆるいんやん?よかろ?」莉愛は博多弁を混ぜて笑った。

「ダメなものはダメ」

「えーw マジ生徒会w」


通りすがりの煉佳れんかが「根性で盛ればいいやん!」と場を乱す


「だからそういう問題じゃないの!」結衣が真っ赤になって怒った。


「じゃ、まったね〜w」莉愛は結衣と煉佳のどさくさに紛れその場を去ってしまった。



放課後の街中

タピオカ片手に、友達と笑っていたのは――水城莉愛


「ねぇ、あの子!元気そうやし、ダンスもできそうやない?」

あかりが指差すと、はなと結衣は同時に止めに入った。

「やめといた方が……」

「絶対トラブルになるわよ」


だが光は一直線に走り出す。

「君!アイドルやらない!?」

「は?いきなり?やばw」


隣で花が慌てて説明する。

「えっと……ステージに立って歌ったり踊ったりして、みんなを元気にする活動で……」

「いやいやwアイドルの事は知っとーとw」莉愛はストローをくわえたままニコニコしている。


そこへ結衣が前に出た。

「勝手に声をかけないの!非常識よ」

「あ、真面目ちゃん!www」莉愛がケラケラ笑う。

「……っ!」結衣の顔が赤くなる。


「まぁまぁ、落ち着いて」花が仲裁に入ろうとするが、煉佳が横から元気に参戦した。

「お前も一緒にやろーぜ!日本明るくすんぞ!」

「何そのノリw」


勧誘は完全に空回り。

笑いながら肩をすくめる莉愛に、光が真剣な声で言った。

「でも私たち、本気なんだ。少しでも誰かを元気にしたいって思ってる」


その瞳を見て、莉愛の笑顔がふっと和らぐ。

「ふーん。でも、ちょっとオモロそうかも」

「えっ?」光が目を丸くする。

「よし。入っちゃる!どうせヒマやし、踊んの好きやけん!」


「ほんとに!?」

「マジで?よっしゃ!」煉佳が飛び跳ねる。


「た・だ・し♡ウチが一番盛り上げるけんね!」

莉愛はウィンクして、タピオカを飲み干した。


こうして、水城莉愛も仲間入り。

光と花たちは、ますますにぎやかに、自由さに磨きがかかっていくのだった。

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